「桜内梨子/エピソード/5話 自分のため、みんなのため」:修訂間差異
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(無差異)
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於 2022年9月6日 (二) 22:19 的最新修訂
| 角色 | 文字 |
|---|---|
| えっと……じゃあ、何かリクエストの曲とかある? 私に弾けるものなら聞くけど…… | |
| 梨子ちゃんが弾いてくれるものなら何でもいいよ。 というか、曲じゃなくてもいい | |
| どういうこと? | |
| 音を1つポーンと鳴らすだけでもいいし、両手で鍵盤バーン! でもいいし、適当にぱらぱら鳴らすのでもいいし | |
| もちろん、メロディになってるものでもOK! 既存の曲でも、即興でも | |
| とにかく、梨子ちゃんが自由に弾く音を聴いてみたいんだ | |
| 私が自由に弾く音…… | |
| ふぅ…… | |
| ……すっごく良い演奏だったよ、梨子ちゃんっ! | |
| そ、そう? 本当に好き勝手に弾いちゃったけど | |
| でも、気持ち良かったわ。それに、何だかすっきりした気分。 頭を空っぽにしてただ思うままに弾くなんて…… | |
| まるで、ピアノを始めた頃に戻ったみたい | |
| 今弾いたのって、何かの曲……じゃないよね? | |
| うん。即興で弾いてみたんだけど…… だいぶ滅茶苦茶だったよね。ごめんね | |
| 全然。元気で、のんびりしてて、キッチリしてて、 ちょっと危なっかしくて、ドキドキする感じがして | |
| うわ、色んな要素がごちゃ混ぜ…… | |
| すごく、Aqoursっぽい感じがしたよ | |
| え…… | |
| 梨子ちゃん、言ったよね。 「私が作る曲は私のための曲じゃない」って。 それを聞いて……寂しいなって感じたの | |
| 自分1人だけが楽しいものじゃいけない。 そういうことだったのかもしれないけど…… まるで、自分を省いて考えてるみたいで | |
| 曲を歌うメンバーのことや、みんなが住む場所のことを知るのは、 もちろん大事なことだと思う | |
| けど、梨子ちゃんだってAqoursの一員で、内浦の住人なんだよ。 もっと自分の気持ちを込めてもいいんじゃないかな | |
| ……私は ……そうね、あなたの言う通り、 自分のことを分けて考えていたかもしれない | |
| 私は『内浦(ここ)』での思い出が少ないから。 外から来た……よそ者だから | |
| だからこそ、 より深く土地や学校やみんなのことを理解して、貢献しなくちゃ。 そう思い込んでたのかな…… | |
| でも、たとえ過ごした時間は短くても、 そこに詰まった想いはきっと100年経っても色褪せないよ | |
| ええ。私も浦女のスクールアイドル・Aqoursの一員。 私の心は既に内浦と共にあるのだから。 ……そういうことですよね、先生…… | |
| ……ありがとう。 何だか、肩の荷が下りた気分だわ | |
| ううん。色々かっこつけたこと言っちゃったけど…… すっきりできたならよかった | |
| 今なら、きっと納得のいく曲が作れるわ。 すぐに帰って、作業再開しなくちゃ♪ |