黒澤ダイヤ/エピソード/2話 琴の導き
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ルビィちゃん! 遅くなってごめんね |
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大丈夫だよ。ルビィも今来たところだから 1 |
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渡すものをまとめてたら、 バスの時間に間に合わなくなっちゃって……はい、これ! |
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わあぁっ! 買い損ねちゃったスクールアイドル情報誌のバックナンバー! ありがとう~! 本当に借りていいの!? 2 |
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もちろん! 喜んでくれて嬉しいよ。 ついでに昨日発売した今月号も持ってきたんだ。 一緒に読まない? |
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本当!? 読む~♪ 3 |
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今月号も大満足の内容だったよ~! 5 + |
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新しいスクールアイドルの情報もたくさん載ってたね。 これからもっとスクールアイドル界は盛り上がって……ん? |
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どうしたの? 6 |
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何か聞こえたような気がして……あ、ほら、また。 何だろう? 楽器の音みたいだけど…… 吹奏楽部が練習してるのかな…… |
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あ、多分、それって…… 7 |
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…… |
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えっ、ダイヤさん……!? しかも演奏してる楽器って、琴……!? |
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時々、ここで練習させてもらってるんだって。 今日も、本当は家で練習するはずだったんだけど、 急にお客さんが来ることになっちゃって 9 |
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なるほど。 家で弾けないからここに来たってことか…… |
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(綺麗な音色……。『雅』って言葉が音になったら、 きっとこんな感じなんだろうな……) |
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(弦が弾かれる度に、周りの空気が清められていくみたい。 ずっと聴いていたいなぁ……) |
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そんなところに隠れていないで、 どうぞお入りになってくださいませ 10 |
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へっ!? |
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お、お姉ちゃん…… 12 |
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ご、ごめんなさい! 盗み聞きみたいなことして…… |
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構いませんわ。 しかし、来たならすぐに声をかけてくださればいいものを。 扉の隙間の目に気付いた時は、本気で幽霊かと思いましたわ 13 |
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大変申し訳ありません…… |
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演奏、すっごく素敵だったよ。 何だかダイヤさんの周りだけ空気が違う気がして…… |
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声を掛けづらかったと? 14 |
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えっ、いや |
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冗談ですわ。ありがとうございます。 そこまで言っていただけるなんて光栄ですわ 15 |
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空気が違うっていうの、ルビィも感じるよ。 家でお琴の音が聞こえてくると、何だかこう…… 静かにしなきゃならないような気分になる 16 |
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騒いだらバチが当たりそうな感じがするよね |
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ちょっと待ってください! それではまるで、 わたくしの演奏に怪しげな効力があるようではありませんか! 17 |
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