桜坂しずく/故事/30話 迫真の……?
外觀
| 角色 | 文字 |
|---|---|
| さっきのしずくちゃんのお芝居、笑っちゃったな | |
| え? どれですか? 1 | |
| 観覧車に乗って、これ、うちにも欲しい、って言ってたでしょ? | |
| ああ! だって、あんな楽しい乗り物があったら 欲しいんじゃないかなと思いまして 2 | |
| 現代のお姫様、って感じだよね。 だんだんイメージ掴めてきたんじゃないかな? | |
| 確かにそうですね……。 こうして外に出て、感じたままに演じてみると勉強になります 3 + | |
| じゃあ、そろそろお別れのシーンをやってみる? | |
| え? 4 | |
| まだ、先輩と過ごしていたいです…… 5 | |
| たしかに、お姫様だったらお別れの時にそう思いそうだね | |
| あっ、そ、そうですね! 確かにそうです! 6 + | |
| あの、じゃあ…… 7 + | |
| 「お別れの時間ですね……。 私はこの道をいきます。きっと振り返りません」 9 + | |
| 「ですから、あなたも振り向かないで……」 10 | |
| 「わかった」 | |
| 「……ただ、私にはお別れの言葉が思いつかないの……」 11 | |
| 「いえ。お別れの言葉を、言いたくありません!」 12 | |
| 「私、いつかきっとあなたに会いにいきます! どれだけ時間がかかっても……きっと、絶対に!」 13 + | |
| すごいよ、しずくちゃん! 演技にみえない! | |
| あっ……。す、すみません。 今のは台本の流れとは違いました。 なんだか、つい…… 14 + | |
| ううん。私、1日楽しかったから、 お別れは寂しいなと思ってたんだ。 だから今のセリフ、すっごく感動しちゃった! | |
| ううっ…… 15 + | |
| 顔が赤いよ? | |
| あれ? 顔が赤いよ? | |
| えっ!? あの、たぶん、 演技に力が入ったからだと思います! 16 + | |
| 聞いてる? | |
| どうしたの? 聞いてる? | |
| きっ、聞いてます! 先輩に感動してもらえて、感激してしまって……っ! 17 + | |
| しずくちゃんが心のままに言ったセリフ、本当によかった | |
| お姫様は今日大冒険をしたんだもん。 次はカメラマンの人に会いに行くのだってきっとできるよね | |
| そ、そうですよね。 今のが、1日を通して私が見つけたお姫様像です 18 + | |
| あの、先輩……いえ、カメラマンさん。 最後に1枚、一緒に写真を撮りませんか? 今日のふたりの思い出に! 20 | |