黒澤ルビィ/エピソード/1話 放課後の秘密
角色 | 文字 | |
---|---|---|
![]() |
(買ったばかりのCD、鞄の中に入ってなかった…… 多分部室でみんなと聴いて、そのまま置いてきちゃったんだ) | |
![]() |
(どうしよう。もう部室には誰もいないだろうし、 鍵、閉まっちゃってるかなぁ……) | |
![]() |
あれ……? 部室、明かりが点いてる…… | |
![]() |
ピギャッ!? | |
![]() |
えっ、ルビィちゃん? | |
![]() |
ど、どうしたの? 帰ったはずじゃ…… | |
![]() |
忘れ物に気付いて戻ってきたんだ。 今日持ってきたCDなんだけど……あ、あった! やっぱりここだった | |
![]() |
見つかって、よかったね! | |
ルビィちゃんはどうしたの? | ||
![]() |
うん。ところで、ルビィちゃんはどうしたの? 1人で残ってるなんて | |
![]() |
ピッ!? ルビィは……えっと、 実はルビィも忘れ物しちゃって…… | |
ルビィちゃんはまだ帰らないの? | ||
![]() |
うん。ところで、ルビィちゃんはまだ帰らないの? もう暗くなっちゃうよ | |
![]() |
えっ、えと、ルビィは……も、もうちょっといるよ! その、授業の課題で、急いでやらないといけないものがあって…… | |
![]() |
……後ろに何か隠してる? | |
![]() |
か、隠してないよ? | |
![]() |
ふうん。……あ、UFOだ | |
![]() |
えっ!? どこ!? | |
![]() |
隙あり! | |
![]() |
ひゃあっ! あああ~っ、ずるいよぉ! | |
![]() |
裁縫道具と……ステージ衣装? これ、この前完成したはずじゃなかったっけ? もしかして、まだどこか途中のところが? | |
![]() |
違うの。ちゃんと完成してるんだけど…… ちょっとだけ気になることがあって、そこだけ直そうと思って…… | |
![]() |
完璧に仕上がってると思うけど……直すって、どこを? | |
![]() |
えっと、スカートの裾をちょっとだけ短くしようかなって…… | |
![]() |
その方が、ターンした時とか、 スカートがもっとふわっとなって可愛いんじゃないかと思うから | |
![]() |
スカートの裾を…… それを、9人分全部1人でやろうとしてたの? | |
![]() |
うん……。 直した方がいいかもって思ったのは、もう完成した後だったし | |
![]() |
……もしかして、 今までの衣装も、こうして直したことあった? | |
![]() |
うん。大事なAqoursの衣装だから、 みんなの魅力をたくさん引き出せるように、 どんなに小さいことでもやりたいんだ | |
![]() |
大きな直しになりそうな時は、 ちゃんとみんなに相談するんだけど | |
![]() |
今回はほんのちょっとで、 ルビィだけでもなんとかできそうだったから、 こっそり済ませておこうと思って…… | |
![]() |
なるほど。まぁ、デザインが大きく変わるわけじゃないしね……。 多分、言われても分からないくらい小さな変化だろうけど | |
![]() |
(ルビィちゃん……ずっとAqoursのためを思って、 ギリギリまで衣装の調整をしてたんだ) | |
![]() |
(誰にも言わず、褒められることもないのに、 それでも……。Aqoursの衣装には、 ルビィちゃんの強い想いが込められていたんだ) |