上原歩夢/故事/2話 お馴染みの味
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| はあ~、やっとお昼だぁ~……! | ||
| お疲れ様♪ 2 | ||
| 歩夢ちゃん! | ||
| 午前の授業、居眠りしなかった? 朝あんなに眠そうにしてたから、ずっと心配だったんだよ 3 | ||
| えっ。えーと…… うん! 大丈夫。ちゃんと起きてたよ | ||
| ふふっ、ほんとかなぁ? それなら、口の端っこに付いてるのは何の跡だろう? 4 | ||
| うえっ? う、うそ、ちゃんとよだれの跡は拭いたはず……! | ||
| あははっ♪ 冗談だよ。 でも、やっぱり寝ちゃってたんだね 5 | ||
| ……ちょっとだけだよ。 あとで誰かにノート見せてもらえば何とかなるくらいだよ | ||
| それ、だいぶ寝てたってことだよね……。 さぁ、しっかり目を覚ますためにも、お昼食べに行こう♪ 6 | ||
| わ~、さすが人気の学食、料理受け取るうちに混んできた…… 歩夢ちゃん、お待たせ~ | ||
| おかえり。今日は日替わりランチ? 8 | ||
| うん! 歩夢ちゃんは今日はお弁当なんだね | ||
| うん。 前の日にお母さんと相談して、材料を準備してるの 9 | ||
| すごいなぁ。 歩夢ちゃんのお弁当はいつも彩りが綺麗で美味しそうだけど、 ちゃんと時間をかけて考えてるからなんだね | ||
| そ、そんなことないよ。 不器用だから野菜とか切ってもいびつになっちゃうし、 玉子焼きもよく焦がしちゃうし…… 10 | ||
| そう? 少しくらい焦げ目がついてるほうが 美味しく見えるんじゃないかな。 ほら、今日のお弁当に入ってるやつなんて、特に | ||
| ほんと? じゃあ…… 1つどうぞ 11 | ||
| 催促のつもりで言ったわけじゃ……! | ||
| えっ。うわわっ、ごめん! 別に催促のつもりで言ったわけじゃ……! | ||
| ううん。 美味しそうって言ってもらえて嬉しかったから、お礼。 日替わりランチには敵わないかもしれないけど…… 12 | ||
| えっ、いいの? | ||
| えっ、いいの? でも、歩夢ちゃんが食べる分減っちゃうし……! | ||
| 気にしないで。というか、実はあなたにも 味見をしてほしくて、ちょっと多めに入れてきたんだ……。 食べてくれると嬉しいな 13 | ||
| あ、ありがとう。 じゃあ遠慮無く、いただきます。 もぐもぐ…… | ||
| ん~、美味しい! 味付けもちょうど良いよ。私の好きな味! | ||
| よかったぁ♡ 14 | ||
| 玉子焼きって簡単そうに見えて実は奥が深いよねぇ。 焼き加減とか味付けとか、家によって違うし | ||
| あなた、玉子焼きにはすごくこだわるもんね。覚えてる? 小学校の運動会の時、お昼に家族でお弁当を食べたでしょ? 15 | ||
| 玉子焼きの味がいつもと違う! って騒いだこと? も~、忘れてよぉ。今思い出しても恥ずかしいんだから…… | ||
| だーめ、忘れないよ。 恥ずかしくても何でも、あなたとの大事な想い出だもの。 だからこうやって玉子焼きも上手く…… 16 | ||
| え? なに? | ||
| あっ、な、何でもない! 早く食べちゃおう。お昼休み終わっちゃう 17 | ||
| ? うん | ||