天王寺璃奈/故事/1話 璃奈ちゃんボードの裏話
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| ん~、今日は無理かな~。ゴメンね 1 | ||
| そっか……分かった。また今度一緒に行こうね | ||
| ……あ 2 | ||
| 璃奈ちゃん! | ||
| おー、りなりー! ちょうどよかった。こっちカモーン! 3 | ||
| 2人とも、何の話してるの? 5 | ||
| 今日は同好会、お休みでしょ? 帰りにみんなでお茶でもしていこうと思ってるんだけど、 璃奈ちゃん、どうかな? | ||
| アタシは運動部の助っ人に呼ばれちゃってて行けないんだよね。 りなりー、予定なければ行っといでよ 6 | ||
| みんなでお茶……! 行く。 璃奈ちゃんボード、えっと、こんな時の顔は…… 7 | ||
| ふふっ、大丈夫。喜んでくれてるんだよね | ||
| うん。どうして分かったの? ボードの顔、変えてないのに 9 | ||
| なんとなく、かな…… | ||
| え? なんとなく、かな……ごめん、もしかして違ってた? | ||
| ち、違わない! すごく楽しみ。すごく喜んでる。 璃奈ちゃんボード「わくわく」 10 + | ||
| 雰囲気? | ||
| お茶に行こうっていうのを聞いた途端、 ちょっと体が前のめりになって、声が上ずって…… あとは雰囲気? で、喜んでるのかな~って | ||
| す、すごい……正解。璃奈ちゃんボード「わくわく」。 顔を見ないで感情を判断できるなんて、すごい能力…… 11 | ||
| ま、この流れで「ムッカー!」とかは出さないでしょ~ 12 | ||
| そういえば、璃奈ちゃんのボードって愛ちゃんの発案なんだよね | ||
| うん。私、嬉しいとか悲しいとか、心で思っても あんまり顔に出せなくて…… 話すのも苦手だし…… 13 | ||
| どうすればいいの~って泣いてるりなりーを見かねて、 愛さんがアイディアを出してあげたのさっ☆ 愛さんの、アイディア。ふふふふふ 14 | ||
| 別に泣いてはいない 15 | ||
| けど、なかなか思い付かないよね。 ボードに表情を描いて、それを顔の代わりにすればいいなんて | ||
| 私も、最初に言われた時は驚いた。 本当に気持ちが伝わるのか分からなかったし、 愛さん本気で言ってるの? って 16 | ||
| え~っ、そんなふうに思ってたん? 特に反論もなく「分かった」って言ってたから、てっきり 「愛さん天才! ナイスアイディア!」って思ってるのかと 17 | ||
| 頭には色々言いたいことが浮かんでたけど、 何て言っていいか分からなかったし 18 | ||
| でも、ボードを使うようになってから、 少しずつみんなと話せるようになったし、 私自身も、感情を出しやすくなった気がするから、感謝してる 19 | ||
| そっか。他人と気持ちが通じ合うって素敵なことだと思うし、 璃奈ちゃんがそれを感じられるようになったことは、 私も嬉しく思うよ | ||
| ふっふふ~♪ やっぱ愛さんのアイディアは、 りなりーの学校生活の明暗を分けた名案だったんだねぇ♪ ってことで、そんな愛さんから2人にお願い! 20 | ||
| お願い? 21 | ||
| 今日の帰りに寄るっていう喫茶店、 ケーキがめっちゃ美味しいらしいじゃんか~。 助っ人頑張る愛さんのためにテイクアウトプリーズ☆ 22 | ||
| それってつまりパシリ…… 23 | ||
| 璃奈ちゃん、その顔は | ||
| ……璃奈ちゃんボード「了解」 24 | ||