朝香果林/故事/6話 素顔の私
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| はあ…… 1 | ||
| 果林さん、どうしたの? さっきからスマホばっかり見てるね? | ||
| え? やだ、そんなに見てたかしら? 実はちょっと気になることがあって…… ついチェックしちゃうのよね 2 | ||
| チェックってなにを? | ||
| SNSのフォロワー数。増えてるかどうか気になっちゃって 3 | ||
| ああ、ソロライブに向けて告知してるもんね。 でも果林さんて結構フォロワーがいた気がするけど | ||
| それは読者モデルをやっていたときから私を応援してくれてる ひとたちなのよ。スクールアイドルになってからは、 新規のフォロワーがあまりついてないの 4 | ||
| ソロイベントに向けて、投稿数も増やしたし、 色々アピールしてるつもりなんだけど、 なかなかうまくいかなくって 5 | ||
| そうなの? ちょっと見せてもらってもいいかな? | ||
| え? ええ、いいけど…… 6 | ||
| おしゃれな感じの食べ物とかきれいな風景に素敵な服…… 普段果林さんがどんな生活をしてるのかがよくわかるね。 前からこんな感じなの? | ||
| ええ、昔からこんな感じね 7 | ||
| よし、じゃあ、これからは他の写真もあげてみようよ! | ||
| 他の? 8 | ||
| 任せて! | ||
| うん、任せて! 果林さんのことが伝わる写真、用意してくる! | ||
| わ、わかったわ 9 | ||
| 気になる? | ||
| どんな写真か気になる? | ||
| キミのことは信頼してるの。任せるわ 10 | ||
| お待たせ、果林さん! 写真、用意してきたよ~! こんな感じの写真なんだけど、どうかな? | ||
| ありがとう。助かったわ──……って、ええっ!? こ、この写真って…… 12 | ||
| これはレッスン中、こっちは 同好会のみんなと楽しく話しているところ、 これは練習後、疲れて彼方さんと一緒に眠っちゃってるところ | ||
| ま、待って! こんな写真恥ずかしいわ! 13 | ||
| なんで? | ||
| だって……こんな無防備な姿を、みんなに見られるのは…… ちょっと、その、カッコよくないじゃない…… 14 | ||
| それだよ、果林さん | ||
| え? 15 | ||
| みんなね、果林さんの素顔が見たいんだよ。 クールでセクシーで素敵なだけじゃなくて、もっと無防備な 普段の果林さんを知りたいの。だから、この写真がいいんだよ。 | ||
| でも……これじゃ幻滅されないかしら? 16 | ||
| 大丈夫! 果林さんの魅力は絶対にこの写真で伝わるから! アップしたらきっとフォロワーが増える! 絶対! 約束するよ! | ||
| キミがそこまで言うなら……やってみるわ。 結果が出なくても……私のこと、がっかりしないでね? 17 | ||
| 見て見て! フォロワーがこんなに増えたの! やっぱりキミの言う通りだったのね。ふふ、 これでイベントにも新しい人が来てくれそうだわ 20 | ||
| 新しい人たちを虜にできるよう、 今以上にダンスや歌を磨かなきゃいけないわ。 ねえ、今からリハーサルをするから、ちゃんと見ててね♪ 21 | ||