黒澤ダイヤ/大人の苦み
< 黒澤ダイヤ
角色 | 文字 | |
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PLAYER | ダイヤさん、これ、知ってる? 新発売の抹茶ラテ! 茶道の味を本格再現、ってキャッチコピーが付いてたの | |
ダイヤ | ええ。甘味を抑えたことで抹茶の上品な苦みが際立ち、 それでいてどこか懐かしい……なかなか美味な一品でしたわ 1 + | |
PLAYER | あれっ、もう飲んだの? 何だ、今日発売したばっかりだから、 まだダイヤさんは知らないと思ってたのになぁ | |
ダイヤ | ふふん、甘いですわね。 抹茶の味のお菓子、飲料の発売情報は常にチェックしています。 その抹茶ラテの情報も1ヶ月前に取得済みですわ! 2 | |
PLAYER | うぐっ、さすがダイヤさん……! でも、そんなに褒めるってことは、美味しいんだね! 私も早速……いただきます! | |
PLAYER | ごくっごくっ + | |
うん、美味しい! | ||
PLAYER | ……うん。ちょっと苦みが強いけど、 ミルクがほんのり甘くて美味しい! | |
ダイヤ | そうでしょう? わたくしが今まで飲んだ中でも1、2を争う味ですわ 3 | |
すごい抹茶の味がする! | ||
PLAYER | んんっ、想像以上に抹茶の味がする! | |
ダイヤ | ええ。ここまで抹茶の味を押し出しているものは珍しいです。 リピートは決定ですわね 4 | |
PLAYER | (味は美味しい、けど…… 懐かしいってどういうことだろう……?) | |
PLAYER | とはいえ、キャッチコピー通りかどうかは さすがに分からないな……。 そもそも本当の茶道の抹茶って甘くないもんね…… | |
ダイヤ | あら? 興味がおありですか? 5 | |
PLAYER | うーん……ちょこっと! | |
ダイヤ | ならば、わたくしが一服点てて差し上げますわ。 明日の放課後、校内の和室に来てくださいませ 6 | |
ダイヤ | …… 9 | |
PLAYER | (お茶を点ててるダイヤさん、初めて見た。 真剣な表情……な、何だか私まで緊張してきた……) | |
ダイヤ | さ、出来ましたわ。どうぞ 10 | |
PLAYER | いっ、いただきます……で、いいの? | |
ダイヤ | 本来はきちんと作法がありますが、まぁいいでしょう。 今日はわたくしとあなたの2人きりですから 11 | |
PLAYER | じゃあ、いただきます…… | |
PLAYER | こくっ、んっぐ、苦い……! 分かってはいたけど! + | |
ダイヤ | 初めの内は苦みが強く感じられるかもしれませんが、 経験を積み、感性を研ぎ澄ませば、 苦みに潜む甘さや上質な香りを感じ取れるようになります 12 | |
PLAYER | ダイヤさんは既にその域まで達していそうだよね……。 すごいなぁ。私にはそこに到達出来るほど気力は無いかも…… | |
ダイヤ | 抹茶は茶道を構成する重要な要素の1つ。 まずはありのままの味を受け入れ、そして探ってゆくのです。 本来の抹茶の風味を! 13 | |
PLAYER | 探る……あ、この抹茶にミルクと砂糖を入れれば、 あの抹茶ラテっぽい味になりそうな気が…… | |
ダイヤ | ああ、それはわたくしも確信しています。 かなり近い味になるはずですわ。 だって昔、わたくしが試した時とそっくりな味で 14 | |
ダイヤ | ……あっ 15 | |
PLAYER | 試した? ……ありのままの味を受け入れずに? ミルクと砂糖を入れた? | |
ダイヤ | ……い、一度だけです。 習い始めたばかりの頃に一度だけ…… 16 + | |
ダイヤ | だ、誰にも言わないでくださいませね! 果南さんや鞠莉さんにも言っていないのですから! 18 | |
PLAYER | ルビィちゃんは? | |
ダイヤ | 言うわけ無いでしょう。 これでも姉としてのプライドがあります 19 | |
PLAYER | じゃあ私とダイヤさんだけの秘密ってことかな。 秘密の共有って何だかドキドキしちゃうね | |
ダイヤ | なっ! わざわざそういう表現をするのはやめてください! 破廉恥ですわーっ! 20 + |