国木田花丸/美味しさの魔力
< 国木田花丸
角色 | 文字 |
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花丸 | はむ、はむ、はむ…… んふふ、ほんとに美味しいずら、このかき氷……♡ 1 |
海未 | …… 2 |
花丸 | 氷はふわふわでわたあめみたいに優しいくちどけ、 果物はみずみずしくて噛めば噛むほど甘酸っぱい 果汁が口いっぱいに溢れる…… 3 |
海未 | ううっ……さすが花丸、見事な表現力です。 見ているだけなのに口の中で味が再現されて、 私は……私は……! 4 + |
花丸 | う、海未さん……! ごめんね。 海未さんのほうが1位になれたかもしれないのに、 びりっけつだったマルが食べることになっちゃって…… 5 |
海未 | 花丸……。いいえ、私のほうこそすみません。過程はどうあれ、 あなたが1位を獲得したことは紛れもない事実です。 あなたには食べる資格がある 6 |
海未 | だから、どうか私のことは気にしないでください。 私は今回は食べられませんが、その分目で楽しませてもらいます! 7 |
花丸 | 海未さん……! 分かったずら。 海未さんの分まで責任を持って食べ切るずら! 8 |
花丸 | もぐもぐもぐもぐもぐ……んぐ、 頭がキーンってする……! でも美味しい……えへへ 9 |
海未 | ……ああ~! やっぱりだめです! どうしても未練が断ち切れない! こういう弱さがあるから私は―――― 10 + |
花丸 | えい! 11 + |
海未 | むぐっ!? もぐ、もぐ…… 12 |
花丸 | 美味しい? 13 |
海未 | ……美味しい……美味しいです! たったスプーンひとすくいなのに、こんなに幸せな気持ちに なるなんて! これが限定10食の超豪華かき氷…… 15 |
花丸 | 良かったぁ♪ やっぱり、美味しいものは独り占めするものじゃないずら 16 |
海未 | 花丸……! ありがとうございます。 敗者の私に貴重なひとくちを分けてくださるなんて、 花丸はなんて優しいのでしょう……! 17 |
花丸 | そんなことないずら。マルはただ、海未さんと この美味しさを分かち合いたいと思っただけだよ 18 + |
花丸 | もぐもぐ……んん♪ 海未さんの笑顔で 美味しいかき氷がますます美味しくなったずら~♪ はむはむはむはむはむ…… 19 |
海未 | は、花丸……私にも、自分の笑顔の効果を 確認させていただきたいのですが…… 20 |
花丸 | ごちそうさまずら 21 |
海未 | えっ、食べ終えてしまったのですか!? そんな…… 美味しいものは独り占めするものではないと 今言っていたではありませんか! 花丸~っ! 22 |
花丸 | 美味しい食べ物は時に人を狂わせる…… それもまた真理ずら♪ 23 |