ヨハネと花陽の事件簿/第1話
外觀
| 角色 | 文字 |
|---|---|
| 1、2、3、4…… みんな! 一旦ストップ! 1 + | |
| なによ。いいところだったのに 3 | |
| いいところねぇ……。 ね、今なんの練習してるんだっけ? 4 + | |
| なんのって、次のライブのミニコーナーで披露する、 合同ミュージカルの練習じゃない 5 | |
| うん。ミニコーナーはミュージカルがいいって、 善子ちゃんが主役の探偵に立候補したんでしょ? だから善子ちゃんはこのミュージカルの、いわば座長だよ? 6 | |
| だから、もっと周りを見てみたらどうかな? 7 | |
| ……周りを見る……? 私、できてない? 座長として、全然ダメ? 8 + | |
| そんなことない! 脚本を書いたり、役を割り振ったり、 すごく頑張ってるよ! でも…… 9 + | |
| じゃあ何が足りないの? どこが悪かったのか、教えてよ! 10 | |
| じゃあはっきり言うね。 今回の劇の主役と準主役になっている、 探偵と助手は一心同体のコンビでしょ? 11 | |
| それなのに、探偵の善子ちゃんと、 助手の花陽ちゃんが一緒にいるシーンでは、 花陽ちゃんが隠れちゃってるんだよ 12 | |
| でも、主役のインパクトは必要でしょ? 目立たないとミュージカルが盛り上がらないじゃない 13 | |
| リトルデーモン達だって私の活躍を観に来るんだから、 その期待には応えなきゃ 14 | |
| ん〜……、善子ちゃんのやる気は評価するけど…… さっきも、決め台詞が合わなかったじゃない 15 + | |
| ……それは、これからもっと練習するもん…… 16 | |
| 果南、その辺で……。 善子も1人で落ち込むことないわよ 17 | |
| 花陽だって同じよ 18 | |
| えっ、な、なに? 19 | |
| あなたは確かに助手で、主役をサポートする立場ではあるけど、 それだけではないの 20 | |
| むしろ探偵の足りないところを補って、共に難事件を解決に導く パートナーなの。二人で一つといっていい存在よ。 それをもっと大事にしたほうがいいんじゃないかしら 21 | |
| う、うん。頑張るね……! じゃあ、もう一度お願いします! 22 + | |
| じゃあみんな、今日はここまでにしよう! 23 | |
| それじゃ、お先に失礼するわね。 行くわよ、花陽! 25 | |
| う、うん! みんな、お疲れ様〜 26 | |
| 善子ちゃんと花陽ちゃん……。 探偵と助手なのに、今日は結局、息が合わないままだったね~ 28 | |
| 頑張ってはいるんだけどね…… 29 | |
| やっぱり、ミュージカルはハードルが高いのかな? 30 | |
| 難易度は高いけど、私達もミュージカルをやることに 賛成したのだから、全員一丸となって頑張りましょう 31 | |
| うん、善子ちゃん張り切ってるしね~。 それにすごく一生懸命だし。 さっきも花陽ちゃんと相談しながら帰ってたもん 32 | |
| そうですね。でも、一生懸命すぎて、 周りが見えていないように思えちゃって…… 33 + | |
| ええ、責任感を持つのはいいことだけど、 思い詰めてしまっているわね…… 34 | |
| 現実も、助手の花陽が上手く探偵の善子を サポートしてくれるといいんだけど……。 そう、うまくはいかないわよね 35 | |
| 私たちで、なにか手伝えることはないかな? 36 | |
| うーん…… 37 | |
| ふっふっふ……。彼方ちゃんの出番のようだね……。 実は、名案があるのだよ~ 38 + |