中須かすみ/あなただから甘えたくて
外觀
< 中須かすみ
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| 先輩! お願いします! かすみんに、どうか…… どうか勉強を教えてくださぁ~~い!! 3 | ||
| かすみちゃん? ど、どうしたの? | ||
| 明日、古文のテストがあるんですよぉ! そこで赤点をとったら、 一週間、放課後に補習授業を受けることになってるんです! 4 | ||
| ええっ! で、でも明日からは…… | ||
| そうです! 明日からは新曲のダンス練習ですよね! でもかすみんは、補習授業を受ける自信が 100パーセントあります! 5 | ||
| そんな自信満々に……。ああ、そっか。 かすみちゃんは古文が苦手だったよね | ||
| いえ、そんな生易しいものではありません。 苦手のレベルを超えて、もはや憎い……。 かすみんの前世は古文に何かされたんだと思うくらいです 6 + | ||
| そ、そこまで…… | ||
| というわけで! 古文を教えてくださぁい! 先輩にしかお願いできないんですーー!! 7 | ||
| もちろん協力するよ | ||
| もちろん協力するよ! | ||
| ありがとうございますぅ~~~! 8 | ||
| うまく教えられるかなあ? | ||
| うーん、でもうまく教えられるかなあ? | ||
| 大丈夫です! どう考えてもかすみんよりは出来るはず! 9 | ||
| じゃあ、とりあえず古文の教科書をみせてもらっていいかな? あと範囲も教えてもらっていい? | ||
| はい! ばっちり持ってきました! あと範囲はこのメモに書いてます! 10 + | ||
| ……準備万端なんだね。これが範囲……って、 このメモの字、かすみちゃんじゃないよね? | ||
| あ、クラスメイトが書いてくれたんです。かすみん、 古文の授業中、夢の世界で『かすみちゃんが一番可愛い!』って ベタ褒めされてたんで、知らないんですよ 11 + | ||
| そ、そっか。次からはちゃんと起きて授業受けるようにしてね? えーっと、範囲は……なるほど。それじゃ、教科書を開いて…… | ||
| これでテスト範囲の内容は教えられたかな。 じゃあ次は復習するよ。私が質問するから、 それについて答えてね? それでわからないことがあったら…… | ||
| うううう~~~! かすみん、限界ですぅ! そろそろ休憩しましょうよ、せんぱぁ~い 14 + | ||
| だーめ。ちょっと前にしたばっかりだよ。 ほら、机に突っ伏してないで、頑張ろう? | ||
| 無理です~。もう教科書見てるだけで眩暈がします~。 だいたい、なんで今と昔で言葉の意味が違うんですかぁ~。 詐欺ですよ、詐欺! 16 | ||
| 古文はそういうものだから。ほら、 もう一度、範囲内の単語と文法を…… | ||
| せんぱ~い、復習は家に帰ってちゃんとやりますから、 これからかすみんと一緒に、クレープ食べに行きましょうよ~。 美味しいお店を愛先輩に教わったんです 17 | ||
| あっそれか、新しくできたカフェにいくのはどうですか~? 今開店記念で、全部の商品が半額になってるらしいですよ 18 | ||
| かすみちゃん…… | ||
| ううう~。だって……だって! 頭の中にちっとも入ってこないんですもん! せっかく先輩が、私のために一生懸命教えてくれてるのに……! 19 | ||
| 自分から頼んだのに、ぜんぜん理解できてないなんて、 そんなの……先輩に嫌われちゃう。呆れられちゃう。 そんなの……嫌です 20 | ||
| 私はかすみちゃんを嫌ったりもしないし、呆れたりもしない。 だから安心して、最後まで頑張って勉強しよう? ね? | ||
| 先輩……! 21 | ||
| えへへ、ごめんなさい! ちゃんとやります! かすみん、頑張りますから、 最後までよろしくお願いします、先輩! 22 | ||