天王寺璃奈/故事/2話 人との繋がり
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| (今度の日曜日、開始時間は13時から、っと……) | ||
| ……あ、璃奈ちゃんだ | ||
| ――――うん、大丈夫。気にしないで。 璃奈ちゃんボード「頑張れ」っ! ……ふふっ、じゃあね 1 | ||
| 璃奈ちゃん | ||
| あ、こんにちは 3 | ||
| 誰と話してたの? | ||
| 誰と話してたの? 同じクラスの子……じゃないみたいだったけど | ||
| うん。別のクラスの子。授業で使う辞書、 忘れちゃったから貸してくれないかって頼まれたの 4 + | ||
| さっきの子、お友達? | ||
| さっきの子、お友達? 応援をしてたみたいだけど…… | ||
| うん。別のクラスの子なんだけど、 貸してた辞書を返してくれたの。それと、このあとの授業で 当てられるらしいから、頑張ってって伝えた 5 + | ||
| そうだったんだ。別のクラスにも友達できたんだね | ||
| うん。これも璃奈ちゃんボードのおかげ…… 今までは、別のクラスどころか、 クラスメイトともあんまり話せなかった 6 | ||
| 今はみんな面白がって話しかけてくれて、 私も、上手く言葉にできないこともあるけど、 返事をして……毎日楽しい 7 | ||
| 璃奈ちゃんは、人と話すのが好きなんだね | ||
| うん。人と話すと、自分の世界が広がるから。 自分の知らない知識、感情、色々教えてくれるの 8 + | ||
| 顔の表情って、やっぱり重要なんだね。 ボードがあると、人との距離がぐっと近くなる気がする。 壁が無くなる感じがするの 9 | ||
| 顔を隠してるのに壁が無いなんて、変かもしれないけど…… 10 | ||
| そんなことはないよ。感じ方は人それぞれだと思うし、 それに、顔は隠してても、心は隠してないでしょ? | ||
| 心? 11 | ||
| うん。自分が今、どういう気持ちなのか。 璃奈ちゃんボードは、それを伝えるためのものなんだから | ||
| 今の璃奈ちゃんの気持ちは、きっと誰よりも まっすぐ相手の心に届いてるんじゃないかな。 なんて、私は思うよ | ||
| 相手の心に、まっすぐに……。 そっか、私の心、ちゃんと伝わってるんだ…… 12 | ||
| ……私、もっとたくさんの人に気持ちを伝えたい。 心を通わせて、繋がりたい 13 | ||
| 私の心とみんなの心を繋げて、一緒に知らない世界を見に行きたい 14 | ||
| (璃奈ちゃん……初めて会った頃は、大人しくて、 人と関わるのはあまり得意じゃないのかなって 思うこともあったけど) | ||
| (本当は感情豊かで、人との繋がりをこんなにも求めてたんだ。 たくさんの人と心を繋ぎたい……これって……) | ||
| でも、まだあんまりたくさんの人と話すのは難しいの。 クラスでも、大人数と話そうとすると、 混乱して言葉に詰まっちゃって…… 15 | ||
| 璃奈ちゃん、それならスクールアイドルだよ! | ||
| え? 16 | ||
| 璃奈ちゃん、今度の日曜日、私と一緒に出掛けよう | ||
| 日曜日? 出掛ける? 17 | ||
| 璃奈ちゃんの願いを叶えられる方法、それを見に行こう! | ||