東條希/翻弄されているのはどっち?
外觀
< 東條希
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| あれ? 希さん、どこ行っちゃったのかな? さっきまでそこにいたのに。 仕方ない、電話を―――― | ||
| わっ! 2 | ||
| うわっ! も~、希さん……気配消して近付かないで…… あと何も言わずにいなくならないで…… | ||
| そんなに寂しかったん? 気付かなかったよ~。許して♪ 4 + | ||
| 寂しいというか、普通に心配だから! も~、さっきからあっち行ったりこっち行ったり。 果林さんのパーティに着ていく服を選ぶんじゃなかったの? | ||
| もちろんそうだよ。 いいものはどこにあるか分からないやん? だから、色んなところを見てるの 5 | ||
| さっき見てたの、メガネのお店だったよね……? | ||
| メガネだって立派なお洒落アイテムだよ。 あなたはメガネかけてるウチと、かけてないウチ、 どっちが好き? 6 + | ||
| そうだなぁ…… って、今日買うのは小物じゃなくて服! 服でしょ!? | ||
| え~、そこで切られたら、気になって買い物どころじゃないよ~。 気になって気になって、一歩も動けな~い 7 + | ||
| 希さ~ん……分かったよ、答えるってば。 その、えっと……ど、どっちも…… | ||
| え? 何? おっきな声で言ってくれないと分からないよ 8 | ||
| だから! どっちの希さんも好き! | ||
| ……はっ! うわあああ、ほかのお客さんに笑われてる! 恥ずかしい~! | ||
| ちょっと声、大き過ぎたよね 9 | ||
| 希さんが言えって言ったくせに~! | ||
| ごめんごめん。 あなたを見てると、どうしてもからかいたくなっちゃうんだ 10 | ||
| でも、さすがに今のはからかい過ぎたね。 お詫びに、お昼ごはんごちそうしてあげる。 ね、アイスでもクレープでも、なんでも好きなもの言っていいよ 11 | ||
| それはごはんじゃなくてデザートだよ~っ | ||
| もぐもぐ……ん~♪ アイス美味しい♪ 濃厚なバニラに、苺の甘酸っぱいソースがぴったりやね~。 あなたのアイスは何味だっけ? 13 + | ||
| チョコクッキーだよ。 クッキーがゴロゴロしてて、すごく食べ応えがある。 ほんとにこれだけでお昼になっちゃいそう | ||
| お、一番大きそうなクッキーがすくえた! えへへ♪ いただきま―――― | ||
| あむっ 14 + | ||
| あっ、あー! 希さん……! | ||
| もぐもぐもぐ……うん、美味しい! 確かにこれは、お腹いっぱいになるね 15 + | ||
| 言ってくれればあげるのに | ||
| も~、ちゃんと言ってくれればあげるのに | ||
| 食べさせてくれるん? ああ、それなら惜しいことしたなぁ。 せっかくのチャンス潰しちゃった。 もう1回お願い 16 | ||
| 私のクッキーが…… | ||
| ああ、私のクッキーが…… | ||
| あなたがあんまり美味しそうに食べるから、つい。 ウチのアイスひとくちあげるから許して。 苺が一番濃いところだよ。あーん♪ 17 | ||
| えっ、いや、は、恥ずかしいよ、 こんな人の多い所で…… | ||
| 多くなかったらいいの? 18 + | ||
| そういうことじゃ…… そういうこと、ですね | ||
| えっ! …………必死に否定してくるかと思った 19 | ||
| まぁ、誰も見てないなら恥ずかしがる必要もないし…… え、希さん、なんでいきなりそんなに離れちゃうの? + | ||
| アイスが服に付いちゃったから拭こうと思って 20 | ||
| 耳赤いけど | ||
| も~! そういうのは気付いても黙ってるもんだよ~! 21 | ||