桜内梨子/エピソード/13話 和らぐ指先
外觀
(重新導向自桜内梨子/故事/13話 和らぐ指先)
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| さ、入って 1 | ||
| ここ……浦の星女学院の音楽室……? | ||
| ちょっと換気したほうがいいかしら。 窓を開けるわね 2 | ||
| ねぇ、梨子ちゃん、どうしてここに? 付いて来てって言うから来たけど…… | ||
| あなたの曲が聴きたくなったからよ 4 | ||
| 私の曲を? | ||
| リクエストは『おまかせ』で。 クラシックの名曲でも、スクールアイドルの曲でも、 即興のオリジナル曲でも、なんでもいい 5 | ||
| あなたが自由に奏でる音が聴きたいわ 6 | ||
| ……それ、私が前に…… | ||
| そう。あなたも前、私に同じことを言ってくれたよね 8 + | ||
| 自分だけ内浦の人間じゃない、 みんなと同じになれないと思い込んでいた 私の目を覚まさせてくれた 9 + | ||
| Aqoursの曲は、私自身のための曲でもある。 私もAqoursを形作る1人だから。 それに気付かせてくれた 10 | ||
| あなたも同じよ。虹ヶ咲のスクールアイドルの曲は、 歩夢ちゃんやかすみちゃん、果林さん達9人を輝かせるものだけど 11 | ||
| でも、それだけじゃない。 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は、 その9人だけで成り立っているわけじゃないでしょう? 12 + | ||
| あなただって虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の一員よ。 みんなの曲は、あなたの曲でもあるの 13 + | ||
| 私が……私の、曲…… | ||
| だ・か・ら! 15 + | ||
| むにゃっ!? り、りほひゃん、かお、むにむにやめへ……! | ||
| 頭も体も、そんなカチカチに固くならなくていいの、よっ! 17 + | ||
| いひゃい! | ||
| あははっ! 顔、真っ赤になっちゃったわね。 ごめんなさい 19 | ||
| うう、思いっきり揉みしだかれた…… 梨子ちゃんってたまに容赦無いよね…… | ||
| でも、頭がすっきりしたよ | ||
| ……でも、なんか、頭がすっきりしたよ。 私も、自分のこと全然考えないで曲を作ろうとしてたんだね | ||
| それ自体は悪いばかりじゃないと思うわ。 相手の良さを引き出そうとして、そうなってしまうんだから 20 | ||
| 自分も同じように悩むなんて | ||
| みんなの曲は私の曲、か……。 前に梨子ちゃんにあれだけ偉そうに言ったくせに、 自分も同じように悩むなんて……どこまでも情けないや | ||
| 私達の作業は、どうしてもそういう思考に陥りやすいんだと思う。 大勢に評価されるものだから、 よりシビアに、客観的になろうとするのね 21 | ||
| けれど、自分が好きだと思えなければ、 良いものを作ることはできないわ 22 | ||
| まずは自分の気持ちを、感じたままを自由に弾く、だね | ||
| そういうこと♪ 23 | ||
| みんなの曲、今なら作れる気がする。 今すぐ弾きたくて指がうずうずするよ! | ||
| それなら、さぁ、座って! あなたの思うままに、自由に弾いて! 24 | ||
| うん! 聴いていて、梨子ちゃん。 大好きな虹ヶ咲のみんなの曲、私が奏でたい音を! | ||
74