いたずらオオカミを捕まえろ!/第1話
角色 | 文字 |
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せつ菜 | 「μ'sのみなさんへ」っと…… よし、これで差し入れ、完成です! 1 + |
せつ菜 | この間、美味しいおまんじゅうをいただきましたからね。 きちんとお礼をしなければ 2 |
せつ菜 | さて、あとはこれをμ'sのみなさんに お渡しするだけですが…… 3 |
せつ菜 | どうしましょう……困りました 5 + |
せつ菜 | 海未さんに連絡がついたのはいいものの、 μ'sがライブを控えていて忙しいとは…… お渡しできるとしたら、今日だけのようですね 6 |
せつ菜 | でも、私もこのあと、次回出演するイベントの打ち合わせに 行かなければなりませんし、同好会メンバーに頼むにしても…… 7 |
せつ菜 | 今日はお休みですし、誰も登校していませんよね…… 補習や自主練でいる可能性も、無くは……無いですが…… 8 |
せつ菜 | ……一応、部室を覗いてみましょう。 もしかしたら、誰か来ているかも 9 + |
せつ菜 | …………!! 11 |
エマ | せつ菜ちゃん、こんにちは~。どうしたの? 今日は学校お休みだよ? 13 + |
せつ菜 | そ、それはこちらのセリフですよ、エマさん! まさか本当にいるなんて……一体、どうして学校に? 14 + |
エマ | 図書室から借りてた本、返しに来たんだ。 ほんとは昨日が返却日だったんだけど、 うっかり忘れちゃって……。返却ボックスがあって良かったよ~ 15 |
せつ菜 | そうだったんですか。それでわざわざ……あれ? でも、今も本を持っていらっしゃいますけど、それは? 16 + |
エマ | これはわたしが買った本だよ。 読み終わったあと部室に置いたままにしちゃってたの。 だから、本を返しに来たついでに、持って帰ろうと思って 17 |
せつ菜 | 『赤ずきん』、ですか。懐かしいですね! 小さい頃、よく読んでいました 18 + |
エマ | わたしも! 読んでるうちに、 まるで小さい頃に戻ったみたいな気持ちになったよ 19 |
エマ | 赤ずきんちゃんがお使いの途中でオオカミに出会うシーンとか、 今読んでもハラハラするんだぁ。 気を付けて、赤ずきんちゃん!って 20 |
せつ菜 | 分かります! あそこで道草を――――おっ、お使い…… 21 + |
せつ菜 | エマさん、あの……このあと何か予定はありますか? 22 |
エマ | 予定? ううん、何も無いよ。どうしたの? 23 + |
せつ菜 | 以前、μ'sのみなさんへお礼のお菓子をお渡ししたいと 話したことがありましたよね? そのお菓子を、 音ノ木坂学院まで届けていただけませんか? 24 + |
せつ菜 | μ'sのみなさんはライブの準備で忙しいみたいで、 今日しかお渡しできそうにないんです 25 + |
せつ菜 | 私が行ければいいのですが、ちょっと時間が無くて…… それで、エマさんにお願いできないかと 26 |
エマ | お使いだね。分かった! いいよ、行ってくる 27 + |
せつ菜 | 本当ですか? ありがとうございます、助かります! 28 + |
エマ | えーっと、音ノ木坂学院に行けばいいの? 今日お休みだけど会えるのかなぁ 29 |
せつ菜 | 今日はみなさん練習のために登校なさっているそうですから、 大丈夫ですよ。エマさんが行くことはお伝えしておきましたので 30 + |
エマ | 分かった! えへへ♪ お菓子を届けるお使いなんて、 なんだか赤ずきんみたい。行ってきまーす♪ 31 + |
せつ菜 | 行ってらっしゃい! 32 |
せつ菜 | ふふっ♪ 赤ずきんみたい、かぁ。 ……でも、童話だと、すんなりおばあさんに 会えるわけではないんですよね…… 33 |
せつ菜 | 途中で悪いオオカミに出会わないように、 気を付けてくださいね~! 34 |