エマ・ヴェルデ/故事/19話 選んだ道
角色 | 文字 | |
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エマ | 「スクールアイドルは、もう終わりにしようと思ってる」って、 どういうことですか? 1 | |
エマ | あんなに素敵なのに…… 2 | |
マイ | ありがとう。 だけど、もう決めたことだから 3 + | |
エマ | あの…… どうしてなのか、聞いてもいいですか? 4 | |
マイ | ん~……。 あのね。この写真館を継ぎたいから、なんだ。 本格的に、写真の勉強を始めたの 5 + | |
マイ | うちの店は、母さんがずっと切り盛りをしながらやってきたんだ 6 | |
マイ | だけど、ちょっと前に体を壊しちゃってさ……。 きっと、長い間の無理がたたったんだね 7 | |
エマ | え!? そ、そうだったんですか!? 8 | |
マイ | ああ、心配させちゃってごめん。 母さん、体のほうはもう大丈夫なんだ。病院でしっかり治したから。 だけど、無理はさせられないじゃない? 9 + | |
マイ | だから、 あたしもそろそろ家を継ぐ準備に本腰入れないと! って思ってね 10 | |
PLAYER | お母さん思いなんですね | |
マイ | 唯一の肉親だもの。 キミたちだって、家族は大切にしてるでしょ? 11 | |
エマ | そうですね……。 家族のことは、みんな大好きです…… 12 + | |
マイ | エマちゃんのおかげで賑わってるけど、 この写真館ボロっちいし、そこまで繁盛してるわけじゃないのよ 13 | |
PLAYER | でも、海外のお客さんが増えてきたから エマさんを雇ったんじゃ…… | |
マイ | 確かに海外から来てくれる人は増えたけど、このブームが いつまで続くかわからない。このまま増え続けて安定して くれるのが一番だけど、どうなるかなんてわからないでしょ? 14 | |
マイ | ひいじーちゃんの代から続いているお店だからさ、 そういうブームに頼らなくても、あたしの腕一本で、 これからもずーっと、100年も200年先も残していきたい…… 15 | |
マイ | それがあたしの選んだ未来なんだ。 だから、スクールアイドルは卒業 16 | |
PLAYER | 新しい目標ができたんですね…… | |
マイ | うん、そういうこと♪ 17 | |
エマ | もう、スクールアイドルは……いいんですか? 18 | |
エマ | やっと……、やっと、あの歌にまた会えたのに…… 19 | |
マイ | ……あのさ、エマちゃんは、あの歌にどんな思い出があるの? なんだかエマちゃん、すごく気になってるみたい 20 | |
エマ | 思い出……って、言えるようなものじゃないかもしれません。 わたしが一方的に、好きで好きで仕方がないってだけで…… 21 | |
エマ | 小さい頃、あの歌のおかげで「乗り越えられたこと」があるんです 22 | |
マイ | ふふっ。あたしも同じ! だから先輩には、 スクールアイドルやめないで、ずっとこの歌を聴いていたい、 ってワガママいっぱい言っちゃった…… 23 + | |
エマ | それで、歌を引き継ぐことになったんですよね? それなら…… 24 | |
マイ | でも、決めた。 いつまでも、母さんをひとりで頑張らせていられない。 あたしが支えたい、継ぎたい。だから、写真に本腰を入れたい…… 25 + | |
エマ | マイさん…… 26 | |
マイ | ごめんね……。 でも、あの歌を同じように愛してくれた人に会えるなんて、 夢みたいだよ、エマちゃん 28 + | |
私は応援するよ | ||
PLAYER | 立派な決断だと思う。私は応援するよ | |
エマ | そうだね……。 マイさんが決めたことなら、わたしも応援しなきゃ 29 | |
生で聴いてみたいな | ||
PLAYER | 生で歌ってるの、聴いてみたかったな | |
エマ | うん。わたしも目の前で聴きたかった…… 30 + | |
マイ | でさ。次の休みに、最後のライブをやろうと思ってるんだ。 よかったら見に来てくれない? 31 | |
エマ | もちろんだよ! 絶対絶対行く!! 32 + | |
PLAYER | 私も行きます!! | |
マイ | あはは! 最高のものを見せるって約束するよ! 33 + |