ミア・テイラー/故事/5話 ボクのトゲ
外觀
| 角色 | 文字 |
|---|---|
| ミアちゃん、眉間にすごいシワ……どうしたの? | |
| Nothing. 別に大したことじゃない 1 | |
| ……いや、ベイビーちゃんに聞くべきことかも 2 | |
| 曲作りが難航してるんだ 3 | |
| 曲……? | |
| この間スランプか、って聞いたよね? どうやらそうみたいだ。 今までならひと晩で何曲も作り上げてきたボクが 4 | |
| 1曲もできなくなっちゃった、ってこと? | |
| いや、曲自体は作れるんだ。いい出来だと思うものもある 5 | |
| でも、じゃあその曲で、 ミア・テイラーがステージに立つのか ……立てるのか、この曲で? 6 | |
| そう考えるとどれもダメに思える。 これだと思うものができないんだ…… 7 | |
| どういう曲を作りたい、とかはあるのかな? | |
| どう? それはこれまでボクが発表してきた どの曲よりも完璧で、バズる曲さ 8 | |
| ボクを……ボクの歌声を、世界に認めさせる曲なんだから 9 | |
| そっか。 じゃあ、ミアちゃんはどんなスクールアイドルになりたい? | |
| ……ボクを……認めさせる、かな? どんなスクールアイドルになりたいかは、 あまりイメージしたことないや 10 | |
| まだイメージがないなら、 それを固めるためにまず歌ってみる、っていうのはどうかな? 悩んでるなら一度その先に行って、そこから悩みを見てみるのは? | |
| あ、でもこれは、私がまた楽しそうに歌うミアちゃんを 見たいってだけだ……。ごめん、今のは無し | |
| ……あのさ、ボクがずっと自分では歌わなかった理由、 璃奈から聞いた? 11 | |
| え? なにか理由があったの? ごめん、詳しくは聞いてなくて…… | |
| そう、じゃあ話すよ。あのね…… 12 | |
| そういうことだったんだ…… | |
| だから、ボクはテイラー家の一員としてもう一度 挑戦したい。やり直したい。そのためには、 完璧な曲、パフォーマンスが必要なんだ 14 | |
| そっか。ミアちゃんにとっての、 音楽への関わり方を聞けてよかった。 私にも何かできることがあったら協力させてほしい | |
| 練習メニューなら、今までいろんなパターンを作ってきたから リストにして見せるね。あとは……そうだな | |
| 今日みたいに、眉間にシワが寄っちゃう日は、 一緒にゲームしよう。 ほら、この前私のプレイみて笑ってたでしょ? | |
| ああ、あれはおもしろかったな。 ベイビーちゃんてば、結局一度も勝てなくってさ 15 | |
| あれはあれで楽しいんだって! うまくできなくても、 プレイしてるだけでワクワクする、っていうか | |
| ………… 16 | |
| ミアちゃん? | |
| ミアちゃん? | |
| あ、ごめん、なんでもない 17 | |
| どうしたの? | |
| あれ、どうしたの? 私、また変なこと言っちゃったかな | |
| べ、ベイビーちゃんはいつも少し変だよ 18 | |
| ……あのさ。ベイビーちゃんは、見たいと思う? ボクが歌ってるとこ 19 | |
| そりゃもちろん見たいよ!! すっごく見たい!! ミアちゃんが歌ってるのを初めて見たときの興奮は 忘れてないよ!! | |
| すごく楽しそうで……自由だった | |
| ふーん…… 20 | |
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