三船栞子/故事/8話 甘えていいんだよ
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| 栞子ちゃん、大丈夫かな……。 私、栞子ちゃんの具合が悪いなんて、 歩夢ちゃんが教えてくれるまで全然気づかなかったよ | ||
| 今日はたまたま一緒に遊びに行く予定だったから、 連絡くれたんだと思う。 栞子ちゃんて、あんまりそういうこと言いそうにないもん 5 + | ||
| え? 出かける予定だったの? | ||
| うん。行きたい美術展があるからって、誘われたんだ 6 + | ||
| ……もしかして、歩夢ちゃんと栞子ちゃん、よく遊んでる……? | ||
| 頻繁てわけじゃないけど、最近は多いかな? この間はハンドメイドマーケットに行ったよ 7 + | ||
| そうなんだ…… | ||
| どうかした? 8 | ||
| なんか……ちょっと妬けちゃうかも | ||
| えっ!? あ、あなたが!? 9 + | ||
| うん。二人が仲良くしてて嬉しいのに、おかしいよね | ||
| ……ん、おかしい。 けど、ちょっと嬉しいな 10 + | ||
| なんでもない! 忘れて! あ、もう駅に着くよ! 11 + | ||
| わざわざ来ていただいてすみません。 今日は両親もいないので、おもてなしもできなくて…… 15 + | ||
| じゃあ、食事もしてない? 16 | ||
| 昨日の残り物があるのですが、食欲がなくて…… 17 | ||
| でも、ちゃんと食べないと体力がもたないよ。 何なら口に入りそう? | ||
| ……なんでしょう? さっぱりしたものなら…… 18 | ||
| おかゆとかフルーツなら食べられそう? 19 | ||
| たぶん 20 + | ||
| わかった。栞子ちゃん、キッチン借りてもいいかな? 私、おかゆ作ってくるから 21 | ||
| いえ、そんな! お客様にそんなことをさせるわけにはいきません 22 | ||
| 栞子ちゃん、ここは歩夢ちゃんに甘えた方がいいよ。 歩夢ちゃんのおかゆって、 どんなに食欲がないときでも食べられちゃうから | ||
| でも…… 23 | ||
| 勝手に食材とか使っちゃうことになるけど、作りたいの。 ダメかな? 24 + | ||
| だ、だめなんてことはありません! 25 + | ||
| ……本当にすみません。 遊びに行く約束を破ったどころか、 こんなご迷惑までかけて…… 26 + | ||
| 迷惑なんかじゃないよ | ||
| 栞子ちゃん、歩夢ちゃんは迷惑だなんて思ってないよ | ||
| そうですね……。 あの、ありがとうございます、歩夢さん 28 + | ||
| 謝るようなことじゃないよ | ||
| そんなこと言わないで。謝るようなことじゃないよ | ||
| では、その……ありがとうございます、歩夢さん。 お世話になります 29 + | ||
| ふふ、どういたしまして。こういうときくらいしか 栞子ちゃんのこと甘やかすことができないから、 張り切っちゃうよ 30 + | ||
| あ、甘やかすだなんて……っ 31 + | ||
| 栞子ちゃん、覚悟して。 歩夢ちゃんは、自分で食べさせてはくれないから | ||
| え……? 32 | ||
| 栞子ちゃんが早く良くなるように 「あーん」してあげるからね♪ 33 + | ||
| えええっ!? 35 + | ||