優木せつ菜/故事/11話 せつ菜、覚悟する!
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| ん~~~…… 1 | ||
| ……さっきから唸ってるけど、お腹でも痛いの? | ||
| いえ……家に連絡しようとしているんですが、 なかなか勇気が湧かなくて…… 2 | ||
| 両親と話をするって決めたのに、 電話を手にしただけで心臓がばくばくです 3 | ||
| あ~……向こうから降参ですって連絡こないかなぁ…… それが一番平和的なのに…… 4 | ||
| ダメダメ、こんなことじゃ! やるって決めたんだからしっかりしなくては! 5 + | ||
| でも……やっぱり心臓が口から飛び出ちゃいそう……あう〜 6 | ||
| 今更ですけど冷静に考えたら、家出なんて不良の することですよね。両親は私のことをもう見限っているかも……! そんな……どうしましょう!? 7 | ||
| お、落ち着いてせつ菜ちゃん。変な方向に想像しすぎだよ | ||
| そ、そうですよね……冷静さを欠いてしまいました…… 8 | ||
| 冷静じゃいられなくなるくらい、 スクールアイドルのことが大切なんだって、私はわかってるから | ||
| あ、ありがとうございます。 私にとってスクールアイドルは本当に特別なんです 9 | ||
| こんなこと言ったら変に思われるかもしれないけど、 私は嬉しかった | ||
| え? どうしてですか? 10 | ||
| だっていつも真面目でしっかり者のせつ菜ちゃんが、 悪いと思ってることをしてでも スクールアイドルでいたいって思ってるから | ||
| なんだか、それがとっても嬉しくて。 ごめんね、せつ菜ちゃんにとっては深刻な問題なのに | ||
| いえ、そんな…… 11 | ||
| ねえ、こういう風に考えたらどうかな? | ||
| 家を出たのは、距離を置いて お互い冷静に考える時間を作るために必要だったって | ||
| ……そんな風に考えられるなんて大人です。 全然想像もつきませんでした 12 | ||
| せつ菜ちゃんの方が大人だよ | ||
| せつ菜ちゃんの方が大人だよ | ||
| そんなことないです。 あなたに話すとなんでも解決しちゃう……すごいです! 13 | ||
| なんだか照れくさいよ | ||
| なんだか照れくさいよ | ||
| あなたに全部話してよかった 14 | ||
| 電話……そんなに急がなくても もう少し気持ちが落ち着いてからでもいいんじゃない? | ||
| いいえ、こういうことは 先送りにしちゃうとキリがありませんから。 それに、これ以上あなたにも迷惑はかけられません 15 + | ||
| 全然迷惑だなんて思わないよ! だって私はせつ菜ちゃんの味方だから! | ||
| 覚悟を決めました。電話します 16 | ||
| もしもし、お母さん? 私だけど…… え? う、うん……うん……うん……あの、 黙って家を出てごめんなさい……今日はお家に帰ります 19 | ||
| それと……あの……一回だけ、私のステージに来て、 私の大切にしているものを見て欲しい……それじゃ、あとで…… 20 | ||
| ふぅ…… 22 | ||
| お疲れ様。どうだった? | ||
| 絶対に怒っているって思ってたのに、 心配してくれていました……あんな声初めて…… 24 | ||
| そっか、上手くいったみたいだね | ||
| これからが本番ですけど、まずは第一関門クリアです。 ご迷惑をおかけして本当にすみませんでした 25 | ||
| だから迷惑じゃないってば | ||
| ありがとうございます。あなたがいてくれて本当によかった 26 | ||