優木せつ菜/故事/14話 自分に正直に
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| あれ、せつ菜ちゃんと梨子ちゃん? | ||
| こんな所で会うなんて奇遇ですね。 よかったらご一緒しませんか? 1 | ||
| いいの? だけどなんだか珍しい組み合わせだね | ||
| そ、そう? 2 | ||
| ふふふ…… 実は、梨子さんとは、似たような趣味を持つ同志なんですよ 3 + | ||
| 似たような趣味って? | ||
| そ、それより、あなたも買い物に? 4 | ||
| え? うん、次のライブで使いたい備品とかを買いにね。 すごくいいものが買えたんだ〜。ふたりは? | ||
| え~と……本……を、買いに…… 5 + | ||
| 本を買いに池袋まで? | ||
| ええ、近所の書店では取り扱っていない特別な本なんです。 ここには専門店があるので 6 + | ||
| なんだか難しそうな話……。 なんの専門書なのか聞いてもいい? 私でもわかるかな? | ||
| はい、薄い―― 7 | ||
| わー、わー! 8 + | ||
| どうしたんです? 9 | ||
| どうしたんです? じゃなくて、 こういう公な場所で、そういう話はちょっと…… 10 | ||
| あれ、もしかしてまずいこと聞いちゃった? | ||
| あ、ううん、そういうわけじゃないんだけど、 あまり大きな声で話せることでもないというか…… 11 + | ||
| はぁ~、大好きなことを照れずに熱く語れる せつ菜ちゃんが羨ましい…… 12 + | ||
| 私だって、少し前まではこんな風じゃありませんでしたよ。 両親にすら本当のことを言えませんでしたし…… 13 | ||
| でも、大好きって気持ちは恥ずかしいものじゃなくて、 やっぱり素晴らしいものなんです。 だから、私は自分の気持ちに正直でいようって決めたんです! 14 | ||
| よくわからないけど―― | ||
| 自分に正直って難しい | ||
| 自分に正直でいたいって、ときには難しいこともあるよね | ||
| ええ、本当にそう 15 | ||
| でも、そうでないと 結局は自分も苦しくなってしまうので…… 16 | ||
| いいと思うよ | ||
| せつ菜ちゃんのそういうところ、私もいいなって思うよ | ||
| ありがとうございます 17 | ||
| 好きって気持ちは 恥ずかしいものじゃないっていうのもわかるから、 私も少しずつ変わっていきたいな 18 | ||
| 大好きな専門書のこと、やっぱり聞きたい。 薄いなんとかってなに? | ||
| それはですね 19 | ||
| ストップ! 好きだって気持ちは大切だけどやっぱり場所は考えて! だから、思いっきり語れる場所に行きましょう、カラオケとか! 20 + | ||
| わあ、いいですね! あなたは時間、大丈夫ですか? 22 + | ||
| うん、買い物も終わったところだし大丈夫。 ふたりの話、聞かせてほしいな | ||
| 個室が確保されたのなら、リミッターは解除! こうなったら、とことん語らせてもらいますから! 23 | ||