国木田花丸/エピソード/18話このひと縫いが導くもの

角色	文字
果南	あ 1
ダイヤ	はい？　なんです？　また曲がったんですか！？だから縫う時はしっかりと布を押さえなさいと言ったではありませんか！ 2 +
果南	「あ」しか言ってないじゃん！確かに曲がったけど、ほんのちょっとだよ。ほら、分かんないでしょ 4
ダイヤ	んん……？いいえ、はっきり分かりますわ。０.５ミリほどズレています 5 +
果南	細かい……！ 6 +
Player	ダ、ダイヤさん、さすがにそのくらいなら大丈夫じゃないかな。誤差だよ、誤差
花丸	できた～！　衣装の上着、完成ずら！変なところ無いかな？　デザイン通りにできたと思うんだけど 7
ダイヤ	見せてください。 ……ふむ、問題ありません。とても丁寧で正確な仕上がりですわ 8 +
見本にしていい？
Player	ほんとだ。花丸ちゃん、ちょっとこれ、見本にさせてもらっていいかな
花丸	ええっ、マルの見ながら作るの？そこまで綺麗には…… いや、もちろん綺麗には作ったんだけど……！ 9 +
気合い入ってるのかな？
Player	今回の衣装のデザイン、花丸ちゃんも張り切って考えてたもんね。その分、気合いも入ってるのかな？
花丸	えへへ♪　マル達のパフォーマンスを助けてくれる大切な衣装だもん。真剣に作らないと衣装にも失礼ずら。スカートのほうも仕上げちゃうね 10 +

果南	花丸ちゃん、前よりスムーズに縫えるようになったね。縫い目もまっすぐだし 11
ダイヤ	誰かさんとは大違いですわね 12
果南	だから曲がったってほど曲がってないし！ 13
Player	すごいなぁ。さすがAqours、いや、今はAZALEAか。衣装作りも手際が良いね
花丸	そ、そんな、マルなんてまだまだずら。スムーズに見えるなら、それはきっとこの前のことがあったから…… 14 +
果南	この前って？ 15
花丸	しずくちゃんと一緒に演劇部のお芝居に出させてもらった時ずら。衣装や小道具作りにも参加したんだ 16
ダイヤ	なるほど、そこで新たな経験を積んだのですね 17
花丸	うん。演劇部の衣装も小道具も、当たり前だけど、劇の内容や登場人物に合わせて作るものずら 18 +
花丸	観に来てくれた人が楽しめるように、一緒に物語の中へ入って行けるように、役者が役に入り込めるように、ひとつひとつ、心を込めて 19
果南	似てるね、スクールアイドルと。私達もライブに来てくれる人達のことを考えて歌やダンスを作るし 20
ダイヤ	ええ。形は違えど、舞台に立つ者同士、共通する部分があるのでしょうね 21 +
花丸	そうやって作った衣装は、びっくりするくらい自分に馴染んで……あの時、マルは本当にあの物語の中に生きていたんだ 22
花丸	演劇部での体験を経て、改めて思ったずら。歌やダンスだけがライブを作るんじゃない。衣装だって、ただ着るだけじゃない、可愛いだけじゃない 23
花丸	ライブを形作る大切な欠片の１つずら。この縫い目のひとつひとつがライブの成功に繋がってる…… それが前より分かるようになった気がするずら 24
Player	花丸ちゃん……
ダイヤ	わたくし達も、花丸さんが感じたことを今一度心に刻むべきですわね 25
果南	そうだね。ライブに向けて作るもの、その全部に無駄なものなんて無い。私達の輝きを見つけるため、その輝きを届けるために必要なものなんだよね 26
花丸	ダイヤさん、果南ちゃん……！ 27
果南	さぁ、もうひと頑張りしようか！私もこの縫い目をライブ成功に繋げるぞ～！ 28
ダイヤ	だから生地はちゃんと 29
果南	押さえてるじゃん 30
ダイヤ	まっすぐにして押さえてください！ 32
Player	だ、大丈夫かなぁ……
花丸	大丈夫ずら。縫い目が曲がっても、マル達の心はまっすぐ一本ずら～♪ 33

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