宮下愛/故事/10話 綺麗な言葉とそのままの気持ち

角色	文字
愛	うーーーん……これってどうなんだろう……？ 1
愛	まとまりは……あるよね？ たくさん本読んだし、その通りには書けてる……と思う 2
愛	でもなあ……う〜〜ん…… 3
PLAYER	愛ちゃん！　歌詞どう？　進んでる？
愛	わあっ！？　び、びっくりした〜。 てか君、愛さんに盗聴器でもつけてる？ 6
PLAYER	え？　なんで？
愛	いやあまりにもタイミングが良すぎてさぁ……ま、いーや。 タイミングが合うのもひとつの運命……ってことで、 歌詞なんだけど、しょーじき言ってわかんなくなってきました 7
PLAYER	ええ！？
愛	初めてのことだから最初からうまくいくなんて思ってないけどさ、 自分なりにこんな感じかな〜って作ったものの、 向き合いすぎてわかんなくなっちゃった 8
愛	てことだから、君。ちょっと見てみて！ 9
字が小さいね
PLAYER	……こ、これは……字が小さい！
愛	えっ！　マジで？ 読みにくくてごめん！ 10
字が綺麗だね
PLAYER	愛ちゃんて……字が綺麗！
愛	そこかーい！ 字じゃなくて歌詞見て、歌詞！ 11
PLAYER	……うーん、愛ちゃん、作詞に関する本とか読んだりした？
愛	ん？　そりゃ読むよ。 作詞なんて初めてだから、図書室にサクサク通って いろんな本を読んでみたよ 12
PLAYER	やっぱり。……あのね、 第一印象で、あまり愛ちゃんらしくないなって思っちゃった
愛	アタシらしく、ない？ 13
PLAYER	うん。『歌詞』としてはすごく素敵だと思う。 流れもあるし、ありがとうって気持ちもちゃんと伝わってくるよ。 でも、なんだか愛ちゃんの言葉っていう感じがあんまりしない
愛	そう……かな？　でも、アタシなりには頑張ったんだよ。 いろんな本を参考にしたし、いろんな歌も聞いてみたし…… 14 +
PLAYER	意気込まないくていいんだよ、愛ちゃん。 愛トモのみんなは、愛ちゃんの感じてることを 同じように感じたいと思うんだ
愛	……ア、アタシも最初は素直に書いてみたんだよ！ でも書いてみたら…… なんか日記っていうか、子供っぽいっていうか…… 15
愛	他のスクールアイドルの子たちの歌みたいな、 ちゃんとした歌詞じゃないから駄目だと思って…… 16
PLAYER	そういうやり方も間違いじゃないと思うよ。 でも今は、みんな愛ちゃん自身をそのまま見たいんじゃないかな
愛	そのまま……？ そのままでいいの？ 17
PLAYER	愛ちゃんのそのままの気持ちが歌詞になる、 それがきっと大切なんだと思う
愛	アタシ、愛トモのみんなをがっかりさせたくなくて…… でもそれが間違ってた？ 18
PLAYER	ぜんぜん間違いじゃないよ！ ただ、愛ちゃんがちゃんとしようと 意気込みすぎちゃっただけっていうか
愛	そっか。確かに、 ちょっといいカッコしようと思っちゃったかも 19
愛	でも、それじゃ本当のアタシが伝わらないよね？ アタシはアタシらしく、どかーんと歌詞に気持ちを ぶつけちゃえばいいんだ！ 20
PLAYER	うん、そのほうがきっと愛トモのみんなも嬉しいと思う！
愛	わかった！ 歌詞、もう一度書いてみるよ。今度はアタシらしく！ 21