月夜のフェアリーテイル/第4話
角色 | 文字 |
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ホノカ | あ、窓があるよ! ここからなら外に出られるね。 鞠莉さん、手を出して 1 |
鞠莉 | 手? 2 |
ホノカ | 私達と手を繋いでいる間は、 鞠莉さんにも妖精の力が流れて空を飛べるようになるんだよ 3 |
鞠莉 | 素敵! 夢みたいだわ 4 |
アイ | さぁ、行こう! さっきの堕天使さんみたいな人がほかにもいないとは限らないし、 見つかる前にちゃっちゃと退散したいさん、なーんつって♪ 5 |
鞠莉 | フフフッ♪ 光のマジックの時もそうだったけど、 アイの言葉って面白いわね♪ 6 + |
ホノカ | ……あ、光の魔法で思い出したんだけど、 もう1人のお世話係の……エリさん、だっけ? どうしてるのかな? 7 |
アイ | あー、確かに。鍵は開けられちゃってるはずだもんね。 堕天使もビビる恐~いメイドさんが、 今追いかけてきてるかもしれないわけだ 8 |
鞠莉 | ノープロブレム。エリならきっと、まだ私の部屋にいるわ 9 |
ホノカ | どうして分かるの? 10 |
鞠莉 | エリはクールでしっかり者だけど、キュートなところもあるのよ。 暗い場所が苦手なの 11 |
鞠莉 | 前に雷で停電になった時は、そりゃもう大騒ぎになってね。 涙うるうるの姿は、本当に可愛かったわ~♪ 12 |
エリ | ああ、そんなこともあったわね 13 |
鞠莉・アイ・ホノカ | えっ!? 14 |
鞠莉 | ええっ? エリが……浮いてる!? 16 |
エリ | あら? 1人足りない……なるほど、 その子はヨシコが足止めしてくれているのね。 できれば鞠莉のことを捕まえてほしかったんだけど…… 17 |
鞠莉 | エリ! どうしてここにいるの? 今はエリの苦手な暗~い夜なのよ! それなのに……! 18 |
アイ | 突っ込むとこそこ!? 19 |
エリ | うっ……確かに暗闇は苦手だけど、 これだけ月が明るければ全く問題無いわ。残念だったわね 20 |
ホノカ | あ、あなたは……もしかして……! 21 |
エリ | 私が何者か分かったのね。 そう、私は人間じゃない。鞠莉の守護天使よ 22 |
鞠莉 | エリが……私の守護天使……!? 一体どういうこと!? 23 |
エリ | 鞠莉には小さい頃から色々なモノを惹きつける魅力があったの。 惹きつけられたモノ達は必然的に鞠莉を狙う。 ヨシコも最初はそうだったわ 24 |
エリ | だから鞠莉を守るために、私が天から遣わされたの 25 |
エリ | 成長するにつれて力は弱くなってきたから、 そろそろ大丈夫かと思っていたけど…… まさか妖精と家出を企てるなんて 26 |
鞠莉 | い、家出じゃないわよぅ! 月を見に行きたいだけだって何度も言ってるじゃない! 27 |
エリ | 部屋から見ればいいでしょう? 今夜はこの世ならざるモノ達の力が一際強まっている。 そんなところにあなたを放り出すわけにはいかないわ 28 |
アイ | 天使のエリさん、心配無いよ! アタシらがついてるから! 29 |
ホノカ | 鞠莉さんのことは私達が全力で守るよ! 安心して! 30 |
鞠莉 | そうよ! アイもホノカも、それからセツナもいる。 何が来たって怖くないわ! 31 |
エリ | さっき、大~~きなトカゲの魔物を見かけたわよ。 もしそれが目の前に現れたら、4人で冷静に対処できる? 32 |
鞠莉・ホノカ・アイ | ………… 33 |
鞠莉 | そ……それでも、諦められないんだから~~~~っ!! 34 |
エリ | あっ、こら! 待ちなさい、鞠莉! もう逃がさないわよ! 36 + |
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