松浦果南/エピソード/13話 タイムリミット
角色 | 文字 |
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PLAYER | そうも言っていられない、って、何かあるの? |
果南 | おいおい、高校3年生だよ、私 2 |
PLAYER | ……あ |
果南 | 学校では、先生やクラスメイト、 毎日誰かしらが進路の話をしてる。 進学するのか、就職するのか 3 |
果南 | 当然だよね、そういう年齢だもん。 クラスメイトの中には、中学の頃から準備してたっていう子も いたかな。すごいよね 4 |
PLAYER | ……果南さんは、どうするつもりでいたの? 進路調査とか、先生との面談とかでは、なんて答えてたの? |
果南 | 進学 5 |
PLAYER | あっ、そうなんだ |
果南 | って言ったり、家業を継ぐって言ったり 6 + |
PLAYER | え、ええ? |
果南 | いくつか大学のオープンキャンパスに行ったり、 浦女の卒業生がいる会社の案内とかも読んでみたりしたんだけど 7 + |
果南 | いまいちピンと来ないっていうか、そこに自分が通ってる姿が、 どうしても思い浮かばないんだ 8 |
果南 | そのせいかな、卒業後のことはあまり考えてこなかったんだよね。 授業やテスト、それからスクールアイドルのことで、 毎日手一杯だったし 9 |
PLAYER | それは……私も分かる気がする。 夢中なことがあると、ほかを後回しにしちゃうことってあるよね |
果南 | うん。まさに私もそんな感じだった。 ……でも、もしかしたら、わざと考えないようにしてたのかも 10 + |
PLAYER | わざと? |
果南 | Aqoursのみんなと歌やダンスを練習して、 イベント出演が決まれば町の人達が応援してくれて 11 |
果南 | そして歌を聴いてくれたたくさんの人達が、 私達を好きと言ってくれる。 色んな人の支えがあったから、今までやって来られたんだ 12 |
果南 | スクールアイドルを通して仲良くなった子には、 うちの店を救う手助けまでしてもらっちゃったしね 13 |
果南 | Aqoursとして過ごす日々は、 私にとって間違い無く心の支えなんだ。 けど……それも、無くなっちゃう 14 + |
PLAYER | な、無くなる? どういうこと? まさか、Aqoursを辞めるつもりなの!? |
果南 | あはは。そんなに慌てないで。今すぐ辞めるつもりは無いよ。 でも……来年はもう、私はスクールアイドルじゃない 16 + |
果南 | 私だけじゃない、ダイヤも鞠莉も、Aqoursを抜けて、 それぞれの道を行く 18 |
果南 | 千歌達とも、多分、今みたいに気軽には会えなくなると思う。 ……キミともね 19 + |
PLAYER | ……っ |
PLAYER | (そうだ……スクールアイドルができるのは、学生のうちだけ。 最初に言ってたじゃないか。果南さんは3年生……だったら) |
PLAYER | (こうして、Aqoursの果南さんとして一緒に話ができる時間は、 もうあんまり無いんだ……) |
果南 | お店については、私や家族の頑張り次第で、 これからも続けていけるけど 20 |
果南 | みんなと笑って、時々ケンカして…… そんな日々はいつまで続けられるのかなって考えたら、 ちょっと怖くなっちゃって 21 + |
果南 | それを支えにできなくなったら、 私、どうなっちゃうのかなぁ…… 22 + |
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