桜内梨子/エピソード/6話 踏み出した一歩

出自𝓛𝓛𝓢𝓘𝓕 𝓐𝓛𝓛 𝓢𝓣𝓐𝓡𝓢 スクスタ 𝓦𝓘𝓚𝓘
角色 文字
102_c.png 梨子 ――――はい、おしまい
player_c.png PLAYER ~~~~っ!
もう1曲! もう1曲だけ弾いて~っ!
102_c.png 梨子 だーめ。もうすぐ下校時刻よ。
音楽室の鍵、返しに行かなくちゃ
player_c.png PLAYER あーあ、梨子ちゃんのピアノ、ほんとに綺麗なんだもん……。
やっぱり録音したい……
102_c.png 梨子 恥ずかしいからやめて!
player_c.png PLAYER けち~
player_c.png PLAYER ……でも、梨子ちゃん、すっかり調子が戻ったみたいだね。
楽しさや嬉しさが音から伝わってくるよ
102_c.png 梨子 そうかしら? そう言ってもらえると嬉しいわ
player_c.png PLAYER Aqoursの作曲のほうも順調なんでしょ?
102_c.png 梨子 別に順調ってわけじゃないわよ?
今でもどうすればいいか悩んで、手が止まる時はあるわ。けど……
player_c.png PLAYER けど?
102_c.png 梨子 前みたいに、曲を作ることに対して
重苦しく考えることは無くなったわ
102_c.png 梨子 もちろん、任されていることへの責任は変わらず感じているけど、
前よりも、自然にAqoursのことを考えられるように
なったというか……
102_c.png 梨子 みんなも私も、笑顔で歌えるような曲を作りたい。
そのために頑張りたい。そう思えるようになったの
player_c.png PLAYER そっか……よかった。これからの出来るAqoursの曲は、
きっと今までよりもっとずっと素敵な曲だね!
今から聴くのが楽しみだな♪
102_c.png 梨子 ええ、楽しみにしていて♪
曲が出来たら、あなたにも必ず知らせるわ。
こうして曲作りに前向きになれたのも、あなたのおかげだから
player_c.png PLAYER そんな、私は何もしてないよ
102_c.png 梨子 そんなことないわ。
ずっと、心のどこかでみんなと自分を分けていた……
勝手に違うと思い込んでいた私の目を覚まさせてくれた
102_c.png 梨子 たとえ違う歴史を持っていても、
想いの強さは変わらないんだって気付かされたの
102_c.png 梨子 だから、今こうして弾くことを純粋に楽しめているのは、
あなたと……それから、あの時弾いた曲のおかげよ
player_c.png PLAYER 梨子ちゃん……そこまで思ってくれてるなんて嬉しいけど、
なんか恥ずかしいな……。こんなことなら
もっとかっこいいセリフ言うんだった
102_c.png 梨子 ふふっ。心配しなくても充分かっこよかったわよ?
これ以上無いくらい胸に響いたもの♪
面白がってる?
player_c.png PLAYER 梨子ちゃん……面白がってるでしょ?
102_c.png 梨子 あはは、ばれた?
あなたが恥ずかしがってる姿が新鮮だったから、つい。ごめんね
からかわれてる気がする
player_c.png PLAYER なんか、からかわれてる気がするんだけど……
102_c.png 梨子 気のせいよ。まぁ、恥ずかしがってるあなたに
ちょっといたずら心をくすぐられたのは、確かかな?
player_c.png PLAYER ひどいよ、梨子ちゃ~ん! 傷ついた~っ!
102_c.png 梨子 だからごめんってば
player_c.png PLAYER いいよ、この傷ついた心は梨子ちゃんの曲で癒すから
102_c.png 梨子 曲?
だから、もう帰らなきゃならないから弾かないって
player_c.png PLAYER この前弾いてくれた即興曲、録音してあるからそれを聴く
102_c.png 梨子 この前?
ま、まさかあの時の曲!? 録ってたの~!?