桜坂しずく/故事/7話 私らしさってどういうこと?
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| お疲れ様、しずくちゃん! すごく良かったよ! ソロイベント大成功だね! | ||
| ありがとうございます、先輩…… 1 | ||
| なんだか元気がないみたいだけど……疲れちゃった? あんなにすごいパフォーマンスの後だもんね、 しずくちゃんが全力でやった証拠! | ||
| 今日はゆっくりお風呂に入って体をほぐして、 早めに寝た方がいいね | ||
| あ、いいえ、疲れたわけでは! 2 | ||
| 違うの? それじゃ、どうしたの? | ||
| あの、先輩、今日のソロイベントについて、どう思いましたか? 私、本当に良かったですか? 3 | ||
| すごく良かったよ! | ||
| どうって……すごく良かったよ。 みんな盛り上がってたの、しずくちゃんも見たよね? | ||
| 確かに、今までで一番盛り上がっていたかもしれません…… 先輩の提案通り、なにかを演じるのではなく、 自分自身を出すことを意識したおかげだと思います 4 | ||
| 不安に思ってる? | ||
| それは応援してくれてる人たちの顔を見たらわかるよね? でも、しずくちゃんは不安に思ってるのかな? | ||
| みんなの顔……すごく喜んでくれてるって思いました。 私もそれはすごく嬉しかったです 5 | ||
| ただ、その……私は、きちんと私を出せていたでしょうか? 6 | ||
| うん。少しぎこちないところもあったけど、 私がいつも見てるしずくちゃんだったよ | ||
| そう……ですか。それなら良かったです! でも、人前で自分を出すのはやはり難しいですね。 なかなかみんなのようにはできません 7 | ||
| もしかして、それが心残りなの? | ||
| いえ、そういうことではなくて…… うーん……なんと言えばいいんでしょう…… 8 + | ||
| 上手に言おうとしなくていいから教えて? | ||
| 私、スクールアイドルになる前は、 お芝居のことしか考えていませんでした。いかに役になりきるか、 どうすれば今よりももっと上手に演じられるかと 9 + | ||
| スクールアイドル活動もそれと同じだと思っていたんです。 人前に立って表現する以上、最高のものを見せなければいけないと 11 | ||
| 間違っていないと思うけど? みんな最高のものを見せたいって頑張ってるよ | ||
| 私の中にはこういうライブがしたい、 こういう風に歌いたいというイメージがあるんです 12 | ||
| それは、私が今までたくさん見てきたライブやお芝居で、 自分が感動したものから思い描いています 13 | ||
| うん、しずくちゃんが、いつも何かを 懸命に演じようとしてたことは伝わってきてたよ | ||
| ありがとうございます。ですが、これまでそれを満足に 出せたことはなかったんです。だから、もっと上手く演じるために もっともっと演技力をつけないとと思い、努力をしてきました 14 | ||
| でも今回のステージでは、スクールアイドルとして 演技ではなく素の自分をだそうとして戸惑ってしまったんです 15 | ||
| 私は、私自身のことについては、 あまり深く考えたことがなかったので…… 16 | ||
| それでも、今まで先輩のアドバイスが間違っていたことなど なかったですし、今回は言われたようにしてみようと決めました 17 | ||
| 演じることを意識しないライブは、 私自身、どこに拠り所をおいていいのかわからなくて……。 だから、ぎこちないところが出てしまったんだと思います 18 | ||
| それなのに、これまでにないほど観てくれている方々が 盛り上がってくれて、わからなくなりました 19 | ||
| 何がわからなくなったの? | ||
| 私のしてきたことって、何なんでしょう? 自分らしさとはどういうことなんでしょう…… 20 | ||
| みんなは、どうやって スクールアイドルをしているんでしょうか……? 21 | ||
| そっか…… しずくちゃんが悩んでいたこと、わかってあげられなくてごめん | ||
| みんなのことを知りたいなら、みんなの力を借りよう | ||
| それぞれがどんな思いで スクールアイドルをしているのか聞いてみたら、 しずくちゃんの知りたいことがわかるかもしれないよ | ||
| そうですね…… いろんな方に話を聞いてみたいと思います! 22 | ||
| うん、しずくちゃんの納得できる答えが見つかるよう応援してる! | ||