津島善子/エピソード/11話 人間生活のルール
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| 善子ちゃん、次の動画、どんな内容にする? | ||
| ヨ・ハ・ネ! 全くもう、いい加減、 ちゃんとヨハネの名前を覚えてちょうだい! これ以上間違えるなら、側近の資格を剥奪するわよ! 1 + | ||
| 申し訳ございません、ヨハネ様~ | ||
| 気を付けてよね。で、次の動画についてだったかしら? 2 + | ||
| うん。撮影のために何か必要なものがあれば、準備しておくけど | ||
| そうねぇ……確か前回の撮影では、 山で現世と異界の境界を探るという企画を実施したのよね。 なかなか心躍る内容だったわ! 3 + | ||
| 実際は山のハイキングコースを往復しただけだったけどね。 けど、私も結構楽しかったな~。いつも屋内作業だから、 たまには外に出るのもいいね | ||
| ええ。考えてみれば、 動画投稿はヨハネの勢力拡大を狙ったものなんだから、 部屋にこもってやる必要は無いのよ! 4 + | ||
| じゃあ外に行く? | ||
| じゃあ、次も外に行く? | ||
| そうね! 山に行ったから、次は海! いや、海じゃあんまり目新しさは無いかしら? でもヨハネの動画としては海は初めてだし―――― 5 | ||
| これからは外でも撮影しよう | ||
| これからは外での撮影も積極的にやっていこうか | ||
| そうね! まずは近場から、次は市外、県外、 そしてゆくゆくは国境を越えてグローバルに―――― 6 | ||
| ん? あっ! うそ、もうこんな時間!? 7 + | ||
| 時間? ああ、ほんとだ。ずいぶん話し込んじゃったね | ||
| 全然気づかなかった! 早く行かなきゃ、バスが行っちゃう! 荷物、荷物~っ、うああっ!! 9 + | ||
| うわっ、大丈夫? ちょっと慌て過ぎだよ。 バスって、別に次に発車するのが最後なわけじゃないでしょ? そんなに焦らなくても…… | ||
| 次のじゃ……間に合わないの! 12 | ||
| 間に合わない……そういえば、 この前も時計を見て慌てて帰って行ったけど、 何か大切な用事でもあるの? 誰かと約束があるとか? | ||
| …………もんげん 13 | ||
| え? | ||
| 人間界の拠点として定めている住居の持ち主と、 決まった刻限に帰還するよう誓約を交わしてあるの! 15 | ||
| ああ、門限ね。 お母さんから早く帰って来るように言われてるわけだ | ||
| でも、ちょっと早くない? 前はもっと 遅くまでいられた気がするし、Aqoursの活動がある時は、 暗くなるまで帰れないこともあるんじゃないの? | ||
| Aqoursの活動がある時は、 特別な許可を出させているから問題無いわ。 それ以外の時は……ちょっと、早まったけど 16 | ||
| あ、やっぱり早くなったんだ。何かあったの? | ||
| 最近、帰還が誓約の刻限ギリギリなことが多いから、って。 リトルデーモン達との集いの時は、破っちゃったし 17 | ||
| この前のオフ会? 確かにちょっと遅くなったとは思ったけど、 そっか、間に合わなかったんだね……。 ごめん、私がちゃんと時間を見てれば…… | ||
| いいのよ、それはもう。私も楽しくて時間なんか忘れてたし、 門限のことだって、あなたには伝えてなかったんだから 18 + | ||
| とにかく、非常に不本意ながら ヨハネの活動時間が短縮されて――――って、 こんなこと話してる場合じゃなかった! じゃ、また明日ね! 19 + | ||
| うん。またね | ||
| (不満そうな物言いではあるけど、 お母さんの言いつけはちゃんと守ってるんだ。 なんだかんだで真面目なんだよなぁ、善子ちゃん) | ||
| (最近は門限ギリギリ、か。私も善子ちゃんと話すのが楽しくて、 つい引き留めちゃってるかも。 これからは気を付けなきゃならないかな……) | ||