津島善子/白の裏側
< 津島善子
角色 | 文字 |
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善子 | ずら丸~、いる~? 2 |
花丸 | はいはーい。善子ちゃん、どうしたずら? 3 |
善子 | 善子じゃなくてヨハネ! ちょっと本探してるのよ。植物図鑑なんだけど、ある? 4 + |
花丸 | あるよ。ちょっと待ってね。 えーっと……何冊かあるけど……これはどう? 写真がたくさん載ってて見やすいずら 5 |
善子 | おお~! いいじゃない! ありがと♪ 6 |
花丸 | それにしても、善子ちゃんが黒魔術や悪魔の本以外のものを 探すなんて珍しいずら……。何か調べたいものがあるの? 7 |
善子 | ええ。たまには黒い羽根以外のものを髪に挿して 魔術をやってみようと思ってね。 高貴で美しい、ヨハネにぴったりの花を探すのよ! 8 + |
花丸 | お花か~。善子ちゃん、髪綺麗だから、 どんなお花でもきっと似合うずら 9 |
花丸 | そういえば、小さい頃もお花で髪飾り作ったことがあったよね。 2人で作って、お互いに付け合ったずら 10 |
善子 | 髪飾りじゃなくて花冠よ。シロツメクサのね。 あの頃はまだ堕天の『だ』も知らない純真な天使だったわ。 フッ、世の中何が起こるか分からないわね 11 |
花丸 | ほんと、まさかこんなになっちゃうとは…… 12 |
善子 | その薄暗い眼差しやめてくれる!? 13 |
花丸 | 新しい髪飾りにしたいなら、昔みたいにシロツメクサなんて いいんじゃない? ちっちゃくて丸くて可愛いずら♪ 今の善子ちゃんにも似合うよ 14 |
善子 | う~ん……でも白いじゃない。堕天使の色じゃないわ 15 + |
花丸 | 全部暗い色で固めるより、1つくらい明るい色が あってもいいんじゃないかな? わんぽいんとあくせんと、というやつずら! 16 |
善子 | 噛みそうになりながら何言ってんのよ。ま、一応調べてみるか。 シロツメシロツメ……あった。時期的にはまだ咲いてるみたいね 17 + |
花丸 | 花言葉も素敵だよ~。 『幸運』『約束』それと―――― 19 |
善子 | ……ふ、『復讐』……? 20 |
花丸 | ……いいんじゃない? 堕天使っぽいずら! 21 |
善子 | 怖いわ! やっぱり別の花にする~っ! 22 |