温泉旅行ラプソディ/第4話
角色 | 文字 |
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千歌 | ここだよ、『娯楽室』! 1 |
しずく | あ、卓球台がありますよ! やはり温泉と言えば卓球ですよね。定番です♪ 2 |
千歌 | スコアボードもあるんだよ。 本物の試合みたいでわくわくしちゃうよね♪ やろう、卓球! 3 + |
にこ | いきなりやる気出したわね 4 |
花丸 | 千歌ちゃん、卓球すごく上手なんだよ 5 |
しずく | では、私がお相手させていただきます 6 |
千歌 | ほんと!? ……あれ? でも、しずくちゃん、 確か球技苦手じゃなかったっけ……? 7 + |
しずく | はい。千歌さんのおっしゃる通り、 ボールを使うスポーツについては、全般的に得意ではありません 8 |
しずく | しかし! もしこの先、 お芝居で温泉卓球をするシーンを演じることになった場合、 演技にリアリティを出すためには実体験の有無が重要になります 9 |
しずく | 演技の、いえ、私自身の人生の糧とするため、 苦手だからという理由で逃げるわけにはいきません! 千歌さん、よろしくお願いします! 10 + |
千歌 | し、しずくちゃん……! なんて真剣な目…… ラケットを構えただけなのに、気圧される……! とても球技が苦手だなんて思えない! 11 |
千歌 | 私も、遊びなんて気持ちでやっちゃだめだね……。 本気のしずくちゃんに応えるためには、 私も同じだけ本気にならなくちゃ 12 |
千歌 | いくよ、しずくちゃん……! はっ! 13 + |
しずく | たあ―――――――っっ!! 15 |
しずく・千歌 | ………… 18 |
千歌 | す、すごい……! なんて豪快な……空振り!! 20 + |
しずく | ……もう1球お願いします! 21 |
花丸 | ずら~…… 22 |
にこ | まったく、卓球やってんだか芝居やってんだか―――― 23 |
にこ | って、花丸? 何してんの 24 |
花丸 | にこさん。あの……これ、やり方分かるずら? 25 |
にこ | ん~? ……アーケードのレースゲームじゃない。 こんなのも置いてるのね。 花丸がこういうのに興味持つって、なんか意外 26 + |
花丸 | えへへ。これって、車の運転ができるゲームなんだよね。 前に見たことがあって、ずっと気になってたずら…… 27 + |
にこ | じゃあやればいいじゃない。 私が一緒にやりながら教えてあげるわ! 28 |
にこ | 車を選んで、コースを選んで……これで良し! いい? 右に行きたい時はハンドルを右、 左に行きたい時は左に回すのよ。分かった? 29 |
花丸 | はい! ありがとうずら、にこさん 30 |
にこ | 対戦モードにしといたからね。 負けたほうが勝ったほうの言うことをなんでも1つ聞くのよ 31 + |
花丸 | え、た、対戦!? 32 |
にこ | さぁ、始まるわよ! 3、2、1、ゴー! 33 |
花丸 | あわわわわっ! ぶ、ぶつかる! ハ、ハンドル、ハンドルを回す……えい! 34 + |
にこ | おっ、やるじゃない♪ 初めてにしてはなかなか―――― 35 |
にこ | ひっ!? 36 |
にこ | ……!? な、何? 今何か顔に―――― うぎゃっ! 今度は口に入った! これ、か、髪の毛……? 37 + |
花丸 | ず~~~~ら~~~~!! 39 |
にこ | うわあああ!! 花丸!? なんでそんなに揺れながらプレイしてんのよ~っ! 40 |
花丸 | わ、分かんないずら! 車が曲がると、体も動いちゃうずら~! 目が回る……にこさん、助けてずら~!! 41 |
にこ | ちょっ、あああ危ない危ない! ストップ! ストーップ!! 42 |