エマ・ヴェルデ/故事/32話 誰もがみんな
外觀
| 角色 | 文字 |
|---|---|
| 夏川写真館自慢の写真なんだ。見て 1 | |
| わあ…… 2 + | |
| すごい…… | |
| なんて言うんだろう…… どの写真もみんな、被写体が撮られてることを意識してない、 って言うか…… | |
| 楽しそうな雰囲気 3 | |
| そうなんだよ。 お喋りしてる途中で撮ったの、って思うような表情でしょ? でもみんなちゃんとカメラ目線でさ 4 + | |
| あ、七五三の記念写真だ | |
| かわいい! にっこにこだね 5 | |
| こういうの、私と歩夢ちゃんも撮ったことあるなあ。 歩夢ちゃん、緊張でガチガチになっちゃって | |
| ね? すごいでしょ? こんな写真がまだまだたくさんあるんだよ 6 | |
| あたし、写真と向き合ってみて、 楽な道じゃないけど、このまま頑張ればこの写真館を盛り返せる、 って思ってた 7 | |
| だけど、あたしがこのまま頑張っても、 こんなすてきな写真が撮れるとは思えないよ…… 9 | |
| マイちゃん…… 10 | |
| マイさん。 エマさんがマイさんの曲を譲ってもらったときのこと、 聞いてくれる? | |
| え!? 待って、それは…… 11 | |
| ちゃんと話そう | |
| ちゃんと話そうよ、エマさん | |
| あなたがそう言うなら…… 12 | |
| 聞いてもらったほうがいい | |
| 聞いてもらったほうがいいと思う | |
| ……わかった。 あなたを信じるよ 13 | |
| ステージの上でマイさんから曲を譲ってもらったときの エマさんって、すごく嬉しそうだったでしょ? | |
| だけど、時間が経つにつれてだんだん不安そうになっていった。 聞いてみたらね、エマさん、プレッシャーを感じてたんだって | |
| 最初は嬉しいだけだったけど、 自分がこの曲を歌っていいのか、 マイさんたちの想いを引き継げるのか、って不安で | |
| エマちゃん、そうなの? だって、ステージの上ではいつだって…… 15 | |
| ……うん。 あの曲に詰まってる想いは大きすぎたから…… 16 + | |
| でも、わたしが日本にくるきっかけになった曲だし、 絶対諦めたくなかったんだ 17 | |
| だからわたし、たくさん特訓したの。 果林ちゃんや愛ちゃんにトレーニング法を聞いたり、 しずくちゃんや栞子ちゃんに身のこなしを教わったり 19 | |
| エマちゃん…… 20 + | |
| ……決めた。あたしも特訓する。 何もしないでメソメソしてるだけなんて、 エマちゃんに恥ずかしいもん! 21 | |
| エマちゃん、特訓に付き合って! 22 | |
| うん! もちろんだよ! 23 | |