優木せつ菜/故事/6話 譲れないもの
角色 | 文字 | |
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はぁ、はぁ、はぁ…… 1 + | |
お疲れ様 | ||
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お疲れ様、せつ菜ちゃん。これ、タオル。 ほら、早く汗拭かなきゃ風邪ひいちゃうよ | |
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は、はい。 ありがとうございます。ふぅ 2 | |
ちょっと休憩しよう? | ||
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せつ菜ちゃん、ちょっと休憩しよう? | |
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いえ、もう少し走ってきます! 3 | |
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ほどほどに、だよ? | |
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せつ菜ちゃん、最近、ちょっと練習しすぎてない? もう少しゆるめたほうがいいと思うんだけど…… | |
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心配させてしまってすみません。でも今回のソロイベントは、 しっかり体を作って歌もダンスもレベルアップしたいんです…… 4 | |
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私、同好会のみなさんと一緒に活動するようになってから、 見えていた世界が変わったんです 5 | |
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今まで見えていなかったことや気付けなかったことがわかって、 いろいろな面で成長できたと思うんです 6 | |
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だから、今回のソロイベントは、 少し成長した新しい『優木せつ菜』を ファンのみんなに見せられるいい機会だと思っていまして 7 | |
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今まで以上に練習をして、 自分の完成度をあげたいって考えているんです! 8 | |
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そうなんだね。せつ菜ちゃんの考えはわかった。 じゃあ私がやるべきことは一つだけ | |
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せつ菜ちゃんが無理しないように、見張ってること! | |
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はい、頼りにしてます! あなたがそうしてくれるなら、 私は頑張ることだけを考えられます! 9 + | |
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それなら今日の練習は終わり。ストレッチ、 いつもより長めにやってクールダウンに時間を使おう | |
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おかしいな……。 もう待ち合わせ時間になったのに、せつ菜ちゃんがこない。 イベント当日なのに……こんなこと初めてだよ | |
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具合悪くなっちゃったのかな? 迷子? ……ううん、それなら連絡くれるはずだし、まさか事故!? で、電話してみよう……! | |
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……どうしよう。でない | |
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とりあえず留守電にメッセージをいれておいたけど、大丈夫かな? | |
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迎えにいきたいけど、今動いたらすれ違っちゃうかな…… ううん、やっぱり──…… | |
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ご……ごめんなさい! お……遅れてしまいました! 13 | |
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よ……よかった、せつ菜ちゃん! なかなか来ないし、連絡もつかなかったから、 心配してたんだよ……! | |
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本当にすみません! すぐに準備しますから……! 14 | |
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……せつ菜ちゃん、何かあった? いつもはこんなふうに遅刻したりしないでしょ? | |
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い、いえ、何でもないですよ。ただ、その、 寝坊しちゃいまして…… 15 + | |
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せつ菜ちゃんが、こんな大事な日に寝坊なんてするはずないよ。 なにか隠してるでしょ? | |
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わ、私だって寝坊くらいしますよ…… 16 | |
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私にはなんでも言ってほしいって、 生徒会選挙のときも話したよね? | |
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あう……そうでしたね。えっと、でも大したことではないんです。 家を出るとき、ちょっと親に呼び止められてしまいまして 17 | |
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ご両親との話し合い、もしかしてまだ終わってなかった? 生徒会をやめたら習い事をさせられるって言ってたやつだよね? | |
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はい、実はまだ話し合いをしているところなんです。でも、 あのときも言ったように、そんなにすぐ解決できる問題だとは 思っていませんから 18 | |
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両親には、もっと話して、ちゃんとわかってもらうつもりです 19 | |
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……ごめんなさい。 なんだかあなたに心配をかけてしまっているみたいですね。 本当に大丈夫なんです 20 | |
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せつ菜ちゃんがそういうなら、信じる。 でも、何かあったなら私には言ってほしい。絶対に力になるから | |
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ありがとうございます。でも、今は目の前にいるみんなに、 成長した『優木せつ菜』の歌を届けることだけ考えていたいです! あなたには一番そばで見守っていてほしいです! 21 |