エマ・ヴェルデ/雨ふりの放課後
外觀
< エマ・ヴェルデ
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| エマさんとふたりっきりで帰るなんて、 なんだか久しぶりだね | ||
| そうだね。いつもみんなと一緒だし 2 | ||
| ねぇ、せっかくだし、どこか寄っていかない? クレープとかどう? | ||
| わぁ、いいねぇ! 3 | ||
| ん~? 雨、みたいだね? 5 + | ||
| ほんとだ! 私、傘持ってないよ~。 どうする? 部室戻る? | ||
| うーん、どうしようかな~ 6 | ||
| とか言ってたら本降りになってきた……! + | ||
| 一回、戻った方が良さそうだね。走ろう! 9 | ||
| うん! | ||
| 濡れちゃったねぇ~ 12 | ||
| だね。エマさん、頭拭いてあげる。 ちょっとじっとしてて | ||
| うん。ありがと 13 + | ||
| わしゃわしゃわしゃわしゃ…… | ||
| 気持ちいいなぁ~。なんだか子供の頃、 お母さんに拭いてもらったのを思い出すよ~ 15 + | ||
| エマさんはいつもみんなのお世話をしてるからね。 今日は特別に、私がお世話をしてあげます | ||
| 特別か~。だったらこんな日も悪くないかも 16 | ||
| !!!!!! 18 | ||
| なに、今の……? 19 | ||
| 雷……かな? | ||
| うわ!? 停電だ! 懐中電灯……! ろうそく……! いや、スマホ! スマホどこ!? | ||
| 大丈夫、落ちついて! ぎゅーっ! 20 | ||
| はっ……!! | ||
| 自然の力はわたしたちより、ずーっとおおきい。 こういう時は慌てず騒がず、じっとしてるのが一番だよ 22 | ||
| そっか……そうだよね……! 私ったらつい慌てちゃって……! | ||
| いい子いい子、頭をなでなでしてあげる 23 + | ||
| エマさんは怖くないの? | ||
| エマさんは怖くないの、雷? | ||
| うん。だって空も山も雷も、自然はいつも、 わたしたちのそばにあるものだからね 24 + | ||
| そ……そろそろ離してもらってもいい? | ||
| あ、あの、エマさん……そろそろ離してもらってもいい? なんだか、ちょっと恥ずかしいな、って…… | ||
| あっ、ごめん! ついぎゅーっとしちゃったね! 25 + | ||
| うふふ…… 26 + | ||
| どうしたの、エマさん? | ||
| なんだか急にくすぐったくなっちゃって。 いつかどこかで、こうして空を眺めたなーって、 思い出すのかもしれないね 27 + | ||
| こういう何でもない時間がとっても大事だなーって、 なんだかそう思うんだよ 28 | ||