エマ・ヴェルデ/みんな幸せに
外觀
< エマ・ヴェルデ
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| エマさん、何してるの? | ||
| 図書室で借りてきた本を読んでるんだよ 2 | ||
| 図書室から……あ、日本語の本なんだね | ||
| うん。日本語で書かれた童話の本。 長い小説とかはまだ難しくて読めないんだけど、 童話ならわたしでも読めるから 3 + | ||
| たくさん本を読んで、もっといっぱい言葉を覚えたいんだ 4 | ||
| 勉強熱心だね、エマさん。 もう充分日本語上手いのに、まだそこまで向上心があるなんて | ||
| うふふ♪ ありがとう。 あ、でもそろそろ次に読む本を決めなくちゃ。 もうこれ読み終わりそうだから…… 5 + | ||
| 次に読む話は決まってるの? | ||
| う~ん、どうしようかな……『シンデレラ』は読んだし、 『白雪姫』も読んだし、『ブレーメンの音楽隊』も読んだし…… 6 | ||
| 色々読んでるね…… あ、『赤ずきん』は? もう読んだ? | ||
| 『赤ずきん』……そう言えばまだ読んでないや。 じゃあ次のお話は『赤ずきん』にしよう♪ 7 | ||
| ふふ♪ 『赤ずきん』を読むエマさんかぁ…… なんか似合う気がするね。『赤ずきん』とエマさん | ||
| 似合う? 8 | ||
| うん。こう……赤いずきんを被って、 カゴ持って森の中をてくてく歩く姿がすごく似合う | ||
| 赤ずきんの格好が似合うってこと? そうかなぁ 9 | ||
| 絶対似合うよ。 髪の色とか、綺麗な肌とか、赤い色に合うと思うから | ||
| ひええ、そんな、恥ずかしいよ~。 えへへ、でも嬉しいな、ありがとう♡ 10 + | ||
| パン食べちゃいそう | ||
| 途中でお腹空いた~ってお見舞いのパン食べちゃいそうだけど | ||
| ええ~っ! さすがにお見舞いは食べないよ。 途中でお腹空かないように、家でいっぱい食べていくもん! 11 + | ||
| 寄り道しそう | ||
| 寄り道いっぱいしそうだけどね。 オオカミがちょっかいかけなくても済むくらい | ||
| そんなことないよ~。 おばあさんが待っててくれてるんだもん。寄り道は帰りにするよ 12 + | ||
| おお、そう来るか……。あ、でも赤ずきんって、 オオカミに騙されて食べられちゃうんだよね。 エマさんが食べられちゃうのは嫌だなぁ…… | ||
| 大丈夫だよ~。 もしわたしが赤ずきんで、お使いの途中でオオカミに出会っても、 仲良くなって一緒におばあさんのお見舞いに行くから 13 | ||
| オオカミが一緒に来たらおばあさん腰抜かしちゃうよ。 でも、狩人を呼んで退治してもらうって言わないあたり、 エマさんらしいよね | ||
| だってオオカミがおばあさんと赤ずきんを食べちゃうのは、 きっとお腹が空いていたからでしょう? 14 | ||
| 仲良くなって一緒にごはんを食べれば、 オオカミはわたしやおばあさんを食べなくていいし、 狩人に退治されることもない…… 15 | ||
| 悲しいことは何も無くなるよ 16 | ||
| なるほどね…… 確かに、お腹が空いてるとイライラしたりするもんね。 『赤ずきん』の中のオオカミも、そんな気持ちだったのかなぁ | ||
| もし『赤ずきん』を書いたのがエマさんだったなら、 きっとオオカミも優しい性格だったろうね | ||
| うふふ♪ みんなお腹いっぱいのハッピーエンド…… そんな『赤ずきん』、読んでみたいなぁ 17 | ||