エマ・ヴェルデ/故事/8話 安らぎの声
外觀
| 角色 | 文字 | |
|---|---|---|
| エマ先輩がお礼にいただいたクッキーなのに、 かすみんたちも食べちゃっていいんですか? 1 | ||
| うん、彼女も作りすぎちゃったから 同好会のみなさんでどうぞって言ってたし 2 | ||
| それにしても、エマってば私たちのいないところで そんな活躍してたなんて、やっぱりこう見えてもお姉ちゃんなのね 3 | ||
| もう、こう見えても、って余計だよ、果林ちゃん! 4 | ||
| ふふっ。私もその光景を見たかったです。 先輩は近くで見ていたんですよね? 教えてください! 5 | ||
| ああ、実はね…… | ||
| あ、おーい! 7 | ||
| え、誰? | ||
| さっき言ってた後輩ちゃん 8 | ||
| 約束通り、お花の水やり代わりちゃんとにやっておいたよ? わたしのお友達も手伝ってくれたの 9 | ||
| エマさんと一緒に、花壇のお世話のお手伝いを させてもらったんだ。とっても綺麗な花壇だね……って、あれ? | ||
| わ、目が真っ赤だよ……どうしたの? 10 | ||
| なにか悲しいことでもあったのかな? わたしじゃ頼りにならないかもだけど、よかったら話を聞かせて? 11 | ||
| ……そっか……。それは残念だったね。 悲しいよね…… 13 | ||
| ああ、ごめんね……わたし、うまく慰めることができなくて……。 でも、泣きたいときは泣いちゃおうよ。我慢することないよ。 わたしがずっとそばにいるからね 14 | ||
| ずっと手を握ってるね…… 15 | ||
| って、その後輩ちゃんが泣き止むまで、 ずっと手を握ってついていてあげてたんだ | ||
| エマ先輩、やさしい〜〜〜! 16 | ||
| それにね、その子を元気付けるために歌も歌ってあげてたんだよ。 童謡を歌ってもらったのなんて子供の頃以来って言ってた | ||
| 童謡かあ……とっても気持ちが落ち着きますよね 17 | ||
| うん、その子もエマさんの歌に聞き入ってたよ。 リクエストしたりもしててね。 それで、元気が出ましたって笑顔になってた | ||
| わかるわ。エマの歌って不思議と落ち着くのよね 18 | ||
| も、もう、その話はそのくらいにしようよ〜。 なんだか恥ずかしくなってきちゃったよ…… 19 + | ||
| 恥ずかしくないよ | ||
| 恥ずかしくなんかないよ! エマさんがヒーローになったお話なんだから! | ||
| ヒーローだなんて……そんな良い話風にしないで〜 普通のことだよ〜! 20 | ||
| もっと話す | ||
| エマさんがどれだけ心強いお姉さんだったか、 もっとみんなに話したい! | ||
| や、やめて〜〜! みんなも悲しんでる人がいたら わたしと同じことするでしょ? 21 + | ||
| 話を聞くくらいは私もするかもしれないけど、 歌を歌って落ち着かせてあげるなんてできないよ | ||
| そうかなあ…… 22 | ||
| なんか、エマ先輩だからその子も安心したんじゃないですかね? 23 | ||
| かすみちゃんの言う通りだよ | ||
| わたし、言葉ではうまく言えなかったけど、 ちゃんと安心させてあげられたのかな? 24 | ||
| だからこそ、お礼のクッキーを持ってきてくれたんだと思います 25 | ||
| しかも、こんなにたくさん 26 | ||
| そっかぁ……えへへ、それならよかった! 27 + | ||